おやぢの部屋2
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容疑者Xの献身
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 きのうの日曜日、愚妻だけが練習というスケジュールだったため、私はすっぽり予定がなくなってしまいました。そこで、久しぶりに映画館へでも行ってみる気になりました。どのぐらい「久しぶり」だったかというと、ポイントの有効期限が切れる寸前だった、と言うぐらいの久しぶり、ほんと、最近はわざわざ劇場まで映画を見に行く時間なんて、すっかりなくなっています。
 今さら「ポニョ」でもありませんから(まだやってました)、楽しめそうなもの、と、「容疑者Xの献身」を見ることにしました。実は、最近はいつも東野圭吾の文庫本を持って歩いて、時間待ちの時に読むのが習慣になっています。いまいちツメは甘いものの、登場人物の描写がなかなか丁寧で、うっかりしていると感情移入してしまいそうになるほど、気に入ってるものですから。
 この原作は、実はまだ読んではいません。原作を超える映画などというものには「いま、会いにゆきます」以外お目にかかったことがありませんから、おそらくこれはしばらく、そう、この映画の思い出が完全に消え去るまでは読むことはないでしょう。これは、映画としては非常に完成度の高い作品でしたから、わざわざ原作を読んでそれを貶める必要はさらさらないわけでして。
 というのとはちょっと矛盾するのですが、まず原作が非常にしっかりしているな、というのが素直な感想でした。(おそらく)原作に忠実に脚本が出来ているのと、それをいかにもな映画的な編集で崩したりはしていないために、プロットが非常に分かりやすく伝わってくるのですよ。これは、テレビドラマのノウハウがそのまま生かされていた結果なのでしょう。映画としての「表現」を云々する前に、こんな平易なことがクリアされていない作品が、なんと多いことでしょう。基本は最初に犯人と、その手口が分かっているという「コロンボ」タイプのミステリーなのですが、実は最後まで見ている人には決して分からないトリックが潜んでいた、というのがミソでした。これは見事、伏線がちゃんとあったのですが、それ自体には気づいたものの、それがどんな意味を持っていたのか、ついに分かりませんでしたからね。
 キャストの中では、堤真一がさすがでした。「三丁目」からはとても想像出来ない地味~な役作り、正直、最初に出てきた時には全く分かりませんでした。そんなひたすら静かで地味な演技だったものが、最後のどんでん返しのシーンで見せるあの狂気。あのシーンは、実はフォーカスアウトで松雪泰子がフレームインした瞬間から、もう私は号泣モードに入ってしまったぐらい、見事に裏切られ、その結果とんでもないインパクトを与えられてしまいました。こういう思いにさせられるのが、私の場合「良い映画」になるのですよ。
 そして、改めて劇場で見る大画面の迫力にも圧倒されました。いや、ただの迫力ではなく情報量のなんという違い、導入の爆発シーンというサービスカットで、それはまざまざと見せつけられたものでした。そんなハイスペックの中では、主演の福山雅治はちょっとかわいそう。演技はともかく、あのセリフは大画面の中ではもろに拙さがばれてしまいます。
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by jurassic_oyaji | 2008-11-17 20:36 | 禁断 | Comments(0)