おやぢの部屋2
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Chamber Choir Clinics Sendai
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 仙台には、素晴らしい合唱団がいっぱいあります。ついこの間も、合唱コンクールの全国大会で、仙台市の団体が2つも「金賞」を取ってしまうというとんでもないことがあったばかりですからね。いやいや、全国にこそ行けなくても、東北大会までは何度も進んでいるという団体も数知れず、それらの団は、合唱団としてのレベルは決してその2団体にひけをとるものではありません。審査員の好みなどがもろに反映されるのがコンクールのようですから、「全国進出」などというのは、ほんの紙一重の差なのですよ。審査員受けはしないけれど、聴くものを引きつける音楽を作ることにかけては、そちらの方がより長けている、と思うことさえありますからね。
 そんな大好きな合唱団が、「エピス」というところなのですが、そこのメンバーが中心になった20人ほどのアンサンブル、「Chamber Choir Clinics仙台」のコンサートがありました。「クリネックス」じゃないですよ。
 会場は市内の教会、祭壇の向かい側のバルコニーには、こんな立派なオルガンがありました。
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 コンサートの前半は、オルガンのソロです。この教会は天井が高く、さぞや残響が多いだろうと思ったのですが、それほどではなくちょっとオルガンには物足りない感じでした。しかし、その分個々のストップの音色が明瞭に聞こえてきて、録音では決して味わえない「生」の音に酔いしれました。ただ、ペダルの調律がイマイチだったのか、なにか音が濁りがちだったのが残念。
 そして、合唱です。最初はパレストリーナの二重合唱。前の方に座ったものですから左右いっぱいに広がった合唱にまるで囲まれるような素晴らしい音場が味わえます。声も余分なビブラートが全くない若々しいものですし、ピッチも正確、とてもクリアなハーモニーが響き渡ります。
 曲によっては女声だけ(とは言っても、アルトパートには男声も混じります)とか、指揮者の早川さん自身も加わってのダブル・カルテットなど、さまざまな形態を取りつつ、ルネサンスのポリフォニーを聴かせてくれます。早川さんの作る音楽は、軽快なテンポを取って、そんな何世紀も前に作られた宗教曲に現代的な息吹きをあたえてくれるものでした。もしかしたら、それはコンクールの審査員のような人にとってはあまり好ましいとは思われないようなアプローチなのかもしれませんが、これほど聴いていて楽しめるものはありません。そう、早川さんの音楽には、いつでも「楽しさ」がきっちり感じられるのですよ。
 休憩後には、もっと時代が現代に近づいたものも演奏されました。そこでは、大好きなブルックナーのモテットが2曲、「Ave Maria」(7声)と「Os justi」が演奏されました。これが絶品。なんと言っても、ブルックナーならではのダイナミックレンジが、とてもこんな人数とは思えないほどの広さで実現されていたのですからね。このピュアさと力強さの兼ね合いは見事なもの、思わずイギリスの団体「Polyphony」を連想してしまいましたよ。
 最後の曲が、アレグリの「Miserere」。サブコーラスが、オルガンのあるバルコニーに移って、まるで作られた当時のようなレスポンスを聴かせてくれたのが素敵でした。そんなコンサートの構成も見事でしたし、合間の早川さん自身の軽妙なMCも楽しめて、とても充実したひとときを味わうことが出来ました。なんせ、休憩時間には別室でお菓子や飲み物まで振る舞われたのですからね。
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by jurassic_oyaji | 2009-12-05 22:13 | 禁断 | Comments(0)