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マンマ・ミーア!
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 去年の今ごろ劇場で上映されていたはずの「マンマ・ミーア!」を、WOWOWで見ました。最近は、DVDになるのも、テレビで放映するのもずいぶん早くなっていますね。NHKでさえ、ほんの数年前の「新しい」映画を平気でやっていますから、油断は出来ません。
 この映画は、もちろん日本では「劇団四季」などが各地でロングラン公演を行っているミュージカルがもとになったものです。「ジュークボックス・ミュージカル」というのでしょうか、既存のよく知られたヒット曲がそのままの歌詞で歌われたものをうまく並べて、その歌詞の内容に合うようにストーリーをでっち上げた、という、最近よく用いられている手法で作られた作品です。このミュージカルの場合、その曲はすべて「ABBA」のヒット曲だというのが、最大のポイントです。70年代から80年代にかけて、まさに一世を風靡した感のある彼らの曲ですから、ほとんどがどこかで聴いたことのあるものばかり、というのは、なかなかのメリットです。つい最近マドンナがサンプリングしたことで一躍有名になった曲なんかもありますしね。
 ただ、ストーリーはまさにどうしようもないものでした。ギリシャの孤島でホテル(というか、ほとんど「民宿」)を経営しているシングルマザーとその娘が主人公、ただ、その父親が誰なのか分からない、というのが、話が始まるまでの設定です。いや、「分からない」というのは、「誰だか特定できない」ということで、その母親はかつて数日の間に3人の男性と関係を持っていたので、いったい誰が本当の父親なのか分からないのですよ。そんな、かなりぶっ飛んだ、というか、不道徳な設定で、まず引いてしまいます。娘は結婚することになり、その式に母親に内緒で3人を呼びつけて、誰が父親なのかを確かめるという物語が始まります。
 そんなでたらめな話ですから、いくらそこに「親子の情愛」が描かれているのだ、などと言われても到底こじつけにしか聞こえないわけですね。ですから、東京での初演の時も、もっぱらABBAの音楽に酔いしれた、というレベルでの楽しみがメインだったはずです。
 映画では、3人の父親候補の一人がピアース・ブロスナンですから、この人がおそらく「父親」なのだろうな、というのはすぐ分かります。
 娘を演じているアマンダ・セイフライドが、出演者の中では一番輝いているのではないでしょうか。劇団四季では「若い」といってもちょっと無理のある人が演じていましたが、彼女は正真正銘の「若さ」で勝負、とても爽やかです。歌(映画では、全員が吹き替えなしで歌っています)も、ちょっとはかなげなところを残した一途な歌い方が素敵でしたね。
 でも、映画での最大のメリットは、ステージでは到底見せられない自然の美しさでしょう。真っ青な海や島の木々の緑、そんな風景は見ているだけでも飽きません。「Dancing Queen」を、島中の人が一斉に踊り出す、などという壮大な演出も感動的でした。なによりも、サントラではベニー・アンダーソン自身が、全ての曲でピアノやキーボードを弾いているのが嬉しいところです。確かに、限りなくオリジナルに近い「ノリ」が感じられました。最後のカーテンコールの「Waterloo」では、ギターのビュルン・ウルヴァースまで参加していましたし。
 劇団四季の「マンマ・ミーア!」は、東京のあと大阪、福岡、名古屋とで、それぞれロングランが行われましたが、来年の5月からは広島でロングランが始まる、というニュースが伝わってきました。実は、仙台ではこちらにあるように、今まで何度も公演に使われていたホールに10月から12月まで劇団四季の予定が入っています(そのために、ニューフィルの秋の定期は使えなくなりました)。今までのパターンだと、広島、静岡クラスの都市の次には仙台、でしたから、今年の秋には「マンマ・ミーア!」をご当地で見ることが出来るかもしれませんね。
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by jurassic_oyaji | 2010-01-03 19:53 | 禁断 | Comments(0)