おやぢの部屋2
jurassic.exblog.jp
ブログトップ
RUTTER/Gloria



Stephen Cleobury/
Choir of King's College, Cambridge
City of Birmingham Symphony Orchestra
EMI/557952 2



クロウベリーとキングス・カレッジ聖歌隊によるラッター作品集、「レクイエム」などを収録した前作に続いての第2集となります。曲目は、1970年代の「グローリア」、90年代の「マニフィカート」、そして、2002年に作られたばかりの「詩編150」の3曲です。
「グローリア」に関しては、前任者がレイトン/ポリフォニーのアルバム(HYPERIONを紹介していましたね。実は、今回の演奏は、レイトンのものとは版が違っています。彼らが録音していたのは、バックがブラスバンド(もちろん、木管の入っていない、イギリス流のブラスバンドのことです)とオルガンのバージョンですが、今回録音されたのはフルオーケストラバージョン、弦楽器と、そしてハープまで入った、まさにフル編成のゴージャスな響きを聴くことが出来ます。したがって、同じ曲であっても、今回は以前のものとはかなり印象が異なって聞こえます。特に、2曲目は、ほとんどオルガンだけで演奏されるモノクロームの世界だったものが、木管の輝かしい響きに彩られて、かなりカラフルなものに変わっています。しかも、演奏自体がレイトンのアグレッシブなものに比べて、クローベリーはいかにもおっとりした感じ、その結果、まるで全く別な曲のように聞こえてしまいます。楽器編成が変わることによって求められる表現までも変わってくるというのはよくあることですから、これはあるいは別の曲と考えて、それぞれの魅力を味わうべきものなのかもしれません。このフルオーケストラバージョンの持ち味は、ヒーリングにもつながろうかというゆったり感。あるいはこちらの方が、ラッター本来のテイストなのでしょう。ここでは、もう一つの聖歌隊(Gonville & Caius College Choir)が加わって、合唱の方も厚みを増し、ふくよかさは一層際だっています。
「マニフィカート」で、合唱がキングス・カレッジだけになると、ちょっと「いつもの」心細さが顔を見せてしまいます。さらに、この曲の随所に現れるソロパートは、ちょっと耳を覆いたくなるようなお粗末さ、作曲者の自演盤(COLLEGIUM)にはちょっと及ばないレベルに甘んじてしまっています。
最後の「詩編150」は、エリザベス女王の「ゴールデン・ジュビリー」にあたって作られたもの、ここでも補強された聖歌隊は、金管とオルガンだけの編成のオーケストラをバックに、華々しい響きを出しています。歌詞は英語ですが、一部にラテン語で「Laudate Dominum」と歌う箇所では、トレブル3人のソリが、ここで求められている無垢な響きを見事に形にしています。
合唱パートには多少の難がありますが、バーミンガム市交響楽団の演奏は隙のない見事なもの。特に、艶のある木管の響きは、心にしみるものがあります。それにしてもこの録音、なんと残響の長いことでしょう。ざんきょう(参考)までに、録音が行われたのは、キングス・カレッジのチャペルです。
[PR]
by jurassic_oyaji | 2005-04-01 19:09 | 合唱 | Comments(0)