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デューク・エイセス55周年記念盤
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デューク・エイセス
EMIミュージック・ジャパン/TOCT-26955・56



今年2010年は、1955年に結成されたコーラスグループ、「デューク・エイセス」がなんと55周年を迎えるという記念の年です。その間、バリトンの谷さんはずっと「勤務」されていたのですから、すごいものですね。谷さんだけでなく、セカンドテナーの吉田さんやベースの槇野さんも、ほんの2~3年目に「入社」していますから、殆ど同じ職歴です。ただ、トップテナーだけは、和田さん、小保方さん、谷口さん、飯野さん、そして現在の大須賀さんと、5人もの人が今までに「務めて」いたことになります。
これは、そんな55年の歴史を、その間に作られた日本語の歌を通して振り返ろうという壮大なコンセプトのベストアルバムです。収録時間は2枚合わせて15831秒、CDの規格いっぱいです。すごい企画ですね。谷さんのライナーノーツに「五代にわたるトップテナーの声」とあるように、なつかしい初期のお二人の声もしっかり味わえますよ。
ただ、そんなメンバーの変遷をあらわす貴重な写真はあるものの、肝心の曲が録音された年代が全く記載されていないのは、とても残念なことです。5人のトップテナーたちのそれぞれに個性的な声を聴き分ける裏付けとしての録音データは、ぜひとも必要なものでした。デューク・エイセス歴は長いと自負していても、和田さんが歌っているのは「寿限無の嘆き」1曲だけなのか、あるいは飯野さんが参加している曲も「死んだ男の残したものは」1曲だけなのかというのは、いまいち自信が持てないものですから。
興味深いのは、彼らの最初のヒット曲「おさななじみ」が、それぞれの時代に応じて新たに2つのバージョンが加えられていることです。オリジナルはもちろん1962年の、「夢であいましょう」の中で生まれた曲、トップテナーは小保方さんでしょうね。「続・おさななじみ」になると、歌詞の内容から1970年代の初頭に作られたことがうかがえます。トップはもちろん、デュークの全盛期を支えた谷口さんです。そして、「おさななじみ・・その後」というのがこのアルバムのための新録音、トップは昨年新しく加入したばかりの大須賀さんですね。歌詞はともかく、アレンジなどがそれぞれに時代を反映していてまさに日本のポップスの歴史を見る思いです。そして、コーラスですが、確かにトップの違いによる変化はかなり大きいものの、まわりの3人の力が、そのトップをしっかりと支えているということが良く分かります。これが、彼らの力なのでしょう。たとえメンバーが替わったとしても、底に流れるものは決して変わらないという確固たる彼らの信念を見る思いです。
とは言っても、全45曲中35曲にまで参加している谷口さんの声は、やはりデュークが最も輝いていた時代を反映しているものでしょう。谷さんのバリトンとの2声部がしっかり基礎になった鋼のように強固なハーモニーは、おそらく日本のコーラスグループが到達した最高の成果として、これからも語り継がれていくことでしょう。さらに、谷口さんのソロの味わい深いこと、今回初めて聴いた、1987年の石川優子のペンになる「星の旅人たち」での彼のソロは、涙が出るほどの素晴らしさです。もちろん、それは彼のまわりを包み込むタイトなハーモニーがあればこそ成し遂げられたものであることは、言うまでもありません。
LPでさんざん聴きまくった、「DUKE'20」シリーズの中の「虞美人草」(1975年のアルバム「望郷抄」収録曲)も、谷口さんのソロとともに、さまざまな想い出が蘇ってくるものでした。デュークは録音にもこだわっていて、この頃はたぶん行方洋一さんという卓越したエンジニアが担当していたはずです。LPでは度肝を抜かれたその素晴らしい録音、これも、アナログ時代の一つの成果として伝えてもらいたいものですが、あいにくCDではそれが叶わないのが、とても残念です。

CD Artwork © EMI Music Japan Inc.
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by jurassic_oyaji | 2010-01-21 19:48 | 合唱 | Comments(4)
Commented by まさ at 2010-01-23 15:46 x
あ~~意見に大賛成です。
録音データが全くありません。せっかく歴代のメンバーの
写真まで掲載してるのですから、これは載せるべきですよね。
詳しいデータは「てんてこ舞」さんのブログに記載されています。
そして、行方洋一氏の事まで言及されている、これも異議なしです。
デュークとは長い付き合い、彼の録音した「20周年リサイタル」
「コンコード・オール・スターズ」との競演盤は本当に素晴らしいの
一言です。ありがとうございました。
Commented by jurassic_oyaji at 2010-01-23 19:33
まささん、コメントありがとうございます。

てんてこ舞いさんのデータも拝見しました。
収録曲のアルバムが発売されたタイミングからの推測のようですね。
「いびきの唄」は、私は谷口さんの声だと思いました。
やはり、メーカーの公式データが、ぜひ欲しかったと思います。デューク・エイセスのサイトに載せてもらうよう、運動してみませんか?
Commented by 新潟のまさ at 2010-01-25 22:49 x
こんばんは デュークの伝言板にコメント載せてみました。
私は飯野さんのような気がします。
どうなのでしょうか??
Commented by jurassic_oyaji at 2010-01-26 10:40
まささん。
伝言板、反応があるといいですね。
「イビキの歌」は当然谷口さんの時代だと思って、聴き流していました(タイトルまで間違えて・・・)。
よく聴いてみると、確かに1964年の録音ではあり得ませんね。マルチでなければあれだけのことは出来ませんからね。
てんてこ舞いさんがおっしゃるように、1992年頃に録音したバージョンがあるのであれば、そちらの方なのでしょう。ハーモニーは、確かに飯野さんが加わっているちょっと甘めな気はします。ソロがあればはっきり分かるのでしょうが、このソロは吉田さん→谷さん→吉田さんでしょうね。どう思われますか?