おやぢの部屋2
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仮面舞踏会
 バンクーバー・オリンピック、盛り上がってますね。いろんな意味で。私が一番印象深かったのは、スケルトンで公式シールを剥がして失格してしまったという事件です。いったい、あのコーチはなにを考えていたのでしょう。
 そして、お約束通りフィギュアスケートの女子は、今の時点で最高潮に達していますね。明日になったらどうなるか分かりませんが、今日のうちならなんだって言えてしまいます。
 それにしても、きのうのショート・プログラムはすごかったですね。ああなってくると、スポーツと言うよりは「コンクール」みたいな感じになりませんか?「音楽を表現する力」なんてのが問われるのですからね。
 その音楽では、やはり浅田選手の「ワルツ」に注目でしょう。なんたって、たった今、その曲を練習しているというのですから。なんというタイミングなのでしょう。ところが、もう私たちは体に染みついているこの曲をテレビで聴いていると、なんだかあちこち違って聞こえてきませんか?なんだか2小節ぐらいカットしている、みたいな。そんなのが気になると、何をおいても調べてみたくなるのが私の性、手元にはスコアもありますし、さっそく調べてみましたよ。
 その結果が、これです。黒いラインがオリジナル、A(→音源)、B(→音源)、C(→音源)と3つのテーマが登場、非常にかっちりした構成ですね。
c0039487_13333424.jpg

 そして、赤い矢印が競技に使われた音源です。やはり、あちこちカットがありますね。同時に、繰り返し(二重の赤い矢印)を行っている部分もありました。
 例えば、最初に出てくるBのテーマは省略しても、最後にまた出てくるので問題はないのですが、一番引っかかるのが、A'のテーマの後半に施されている無惨なカットです。練習番号6と12は全く同じカットですが、最初の2小節のカットはともかく、そのあとの4小節のカットはちょっとひどいのではないでしょうか。音を聴いてみてください。オリジナル(→音源)とカット版(→音源)です。
 どうです?このカット、かなり無理があるようには聞こえませんか?この部分は、4小節かけて半音ずつ音が下がって次につなげるという、音楽的に重要な役割を持っています。それを省いていきなりここに行ってしまうのは、まるで初めてのデートでホテルへ行ってしまうようなものなのではないでしょうか。やはり、もう少し慎み深くオトコをじらすのが、女性のたしなみなのでは(笑)。
 ちなみに、浅田さんのフリーでの音楽「鐘」は、ピアノのための前奏曲op.3-2をオーケストラに編曲したもの。これも、原曲は前々回の定期で、オフチニコフさんがアンコールで弾かれた曲ですね。こんなにニューフィルと縁がある浅田さんって。
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by jurassic_oyaji | 2010-02-25 20:38 | 禁断 | Comments(2)
Commented by 新潟のまさ at 2010-02-28 17:29 x
目から鱗です。
こういう分析を根拠に基づいて解説されると
納得です。変な違和感はそこから感じるのでしょうか?
参考になります。
Commented by jurassic_oyaji at 2010-02-28 23:14
まささん、いつもどうも。
我々は実際に演奏しているので、ことさら異様に感じるのだと思っていましたが、やはり、そこまでコアでない人にも、なにか違和感を与えるようなものだったのですね。
こういうワルツは、大体8小節単位で出来ていますから、そこを2小節とかカットすると、やはり変に感じてしまうのかもしれませんね。