おやぢの部屋2
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ユニバーサルのSACD
 きのうは「レコード芸術」の発売日、通り道の「TUTAYA」に寄ってみます。ついでに、ちょうど同じ日に「ビッグコミック・オリジナル」も発売なので、それを立ち読みしていきましょう。と、週刊誌売り場に行ってみると、その本はなんとシールされたポリエチレンの袋の中に入っていたではありませんか。つい最近、「セブンイレブン」で同じ目にあったばっかり。こんなささやかな楽しみが、どんどん世の中から排斥されてきているのですね。もちろん、買って読むほどのものではありませんから、あとで、まだこんな理不尽な仕打ちにあうはずはない「サンクス」で思う存分読ませていただくことにしましょう。
 「レコ芸」は別に立ち禁(立ち読み禁止)ではないので、そこで読むだけでもいいのですが、これは後々必要になってくるものがあるかもしれない、というような消極的な理由でついつい買ってしまっています。と言っても、今までにそんな必要が生じたことは、まずないのですがね。そんな、どうでもいいような雑誌でも、たまには「おっ」というような記事があったりします。それは、オーディオ関係のコーナーにあったものなのですが、「ユニバーサルがSACDを発売」というものでした。正確には、日本のユニバーサル・ミュージックが、6月の新譜でSACDを何点か出す、というのですね。これには、本当に驚いてしまいました。そもそも、SACDというフォーマットは、ユニバーサルの傘下にあるフィリップスとソニーが共同で開発したものなのですから、ユニバーサルは主導権をとってこの普及に働き掛けるのでは、と思いがちですが、なぜかある時点から完全にこの分野から撤退してしまっていたのですね。梯子をかけて置いておきながら、そこに登った人を置き去りにしてその梯子を取り去ってしまったようなものです。当然、SACDの普及は大きく立ち遅れてしまうことになりました。まあ、現実にはこのフォーマットの音の良さは疑いのないところなので、マイナーレーベルを中心に熱心に出し続けているところはあるのですが、肝心のメジャーがこんな冷ややかなスタンスでは、なかなか「普通の」フォーマットと認知されるまでには至ってはいません。
 そんな、一度は見捨てたはずのSACDに、また取り組もうとするようになったのは、いったい何があったからなのでしょうか。その記事を書いた人は、例のショルティの「リング」などを手掛けたエソテリックの影響が大きいのだ、と言っています。確かに、あんな高価なものにもかかわらず予約だけで完売してしまうほどの潜在的な購買意欲がSACDにはあったことを、思い知らされたのでしょうね。今の時代はとかく手軽に扱えるネット経由の音源が全盛ですが、そんな子供だましではなく、本当に良い音で聴きたいという人は、決してなくなることはないのでしょう。そして、よいものを作りさえすれば、それは必ず受け入れられるのだ、ということを、「リング」の音源の提供元であったユニバーサルは気が付いたのでしょうね。これは、久々のうれしいニュースでした。その製品は、音を重視してハイブリッドではなくSACDレイヤーだけ、もちろんオリジナルの2チャンネルステレオというのも、まさに待ち望んでいた規格です。この記事の筆者は「サラウンドにしてほしかった」と書いていますが、それはオーディオ評論家とは思えないほどの愚かな発言です。
 ただ、問題がないわけではありません。まず、これは日本のユニバーサルだけの話だということ。しかも、発売されるアイテムは限定販売で、価格はなんと4500円もします。メジャーレーベルでのこの認識が全世界的に広がり、もっと価格も下がるという見通しは、今のところあまり期待が持てないような気がしているのですが。
 それと、おそらくこれが最も重要なことなのですが、ユニバーサルの出そうとしているSACDのマスタリングが、はたしてエソテリックで杉本さんが行ったものと同等のクオリティを持ちうるのか、という疑問です。これに関しては以前もこちらに書きましたが、せっかくのフォーマットを生かしきれずに、CDよりも音の悪いSACDはいくらでもあるということを痛いほど思い知っているものですから。これは、もうショルティとロンドン響の「オケコン」を注文済みですので、現物が届いたらじっくり確かめてみるつもりです。どうやらこれは2004年にDECCAでマスタリングされたもののようですね。当時はSACDのマスターまで準備していたのに、結局お蔵入りになっていたのでしょう。
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by jurassic_oyaji | 2010-05-21 21:41 | 禁断 | Comments(3)
Commented by 通りすがり at 2010-05-21 22:46 x
ネタバレ:SACD+[[SHM-CD]]=¥4500
・・・立ち読みだけじゃ細かいところまで気づかないか。ホームページにもちゃんと書いてるのに、調べないんですね。
Commented by 通りすがり2 at 2010-05-23 09:15 x
サラウンドにして欲しかったですね。サラウンド層を入れると音質が劣化するなどオーディオマニアの戯言ですし、多くは音楽を重視してますのでね。サラウンドがもたらす音楽の更に奥まで入り込める感覚はステレオでは限界があります。単にコスト削減の手抜きにすぎませね、。まあ、元がマルチ録音で無ければ再発はステレオで良いのですが。
日本だけですよ、サラウンドに否定的なオーディオ好きは。音楽文化が未発達何でしょうね。
Commented by 通りすがり3 at 2010-05-24 22:50 x
かつて立ち読みはひとつの文化でしたが、オヤジを自認する方がコンビニでコミック誌というのは。それが今様の文化ですか。
SACDの普及を阻んだのはユニバーサルだけではありません。音楽産業とオーディオメーカーによるデジタル伝送規格の混乱なども遠因になっています。フィリップスにも責はありますが、既に音楽ソフト部門を閉鎖してしまった会社ですので、死人に鞭ですね。あの会社の音楽部門が健在であれば、ユニバーサルももう少し本腰を入れていたと思います。
レコ芸音友は立ち読みすらしたことがありませんが、そういう情報は掲載されていないのでしょうか。