おやぢの部屋2
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About Christmas
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Berlin Voices
HÄNSSLER/CD98.609




今年もまたクリスマスの季節がやってきましたね。そんな年中行事に合わせて、毎年CDでもクリスマス企画の夥しい数のアルバムが発売されているのでしょう。もっとも、それらはたいがいは一回聴いたら忘れてしまうようなお粗末なものばかり、後世まで名を残すアルバムは、決して多くはありません。
そんな中で、合唱に関しては、1972年にリリースされた「シンガーズ・アンリミテッド」の「Christmas」は、まぎれもない名盤として、40年近く経った現在でも多くの人に聴かれています。
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「シンガーズ」は、ジャズをベースにした女声1人、男声3人の4人のグループ、しかし、彼らは「オーバーダビング」によってさらに声部を増やし、圧倒的に豊かなハーモニーを聴かせてくれていました。このアルバムは、彼らがア・カペラで有名、無名のクリスマス・ソングを歌いあげた「宝物」です。
彼らと同じ4人編成ですが、構成が女声2人に男声2人と微妙に異なる、「ベルリン・ヴォイセズ」が作ったクリスマス・アルバムは、もしかしたら「Christmas」同様に長く愛されるものになるかもしれない、と思わせられるほどの完成度を持っていました。2000年にそれぞれソロやコーラスのキャリアを積んできた4人のドイツのジャズ・シンガーが結成したこのコーラスグループは、その先達に負けないほどのテクニックと、小気味良いグルーヴで私たちを魅了してくれていたのです。
このグループがすごいのは、コーラスとしてのアンサンブル能力と、ソリストとしての力を、エスター・カイザー、サラ・カイザー、マルク・セカラ、クリストファー・ベンというそれぞれのメンバーがしっかり備えている、というところです。たとえば「シンガーズ」だと、ボニー・ハーマン以外のメンバーはソロに関してはちょっともの足りませんし、「マンハッタン・トランスファー」ではコーラスにいまいちタイトさがないというように、とかくジャズ・コーラスというと、そのどちらかの要素が欠けていたりするものですが、この「ベルリン」は違います。ソロではちょっと区別が付かないほどよく似た4人のちょっとハスキー気味の声は、コーラスではその見事な均質さで、完璧に一体化しているのですからね。
彼らのスタイルは、ピアノ・トリオと一緒に演奏する、というものです。ここでは、曲によってさまざまなゲストが加わります。定番の「Joy to the World」(クレジットではしっかり「ヘンデル作曲」とありますね。たしかに、言われてみれば「メサイア」の17番「Glory to God」とそっくりです)では、まずアルト・サックスが入るというインスト面が強調されたアレンジ、コーラスはとことんシンコペーションのノリでジャジーに迫ります。かと思うと、「Stille Nacht(つまりSilent Night)」ではア・カペラ、ただし、基本は5拍子というこだわりのアレンジです。
初めて聴いた「It's Christmas Time All Over the World」という曲は、途中でいろいろな言葉で「Merry Christmas」が現れるという楽しいものです。その中には日本語もありますが「良いクリスマス」なんですって。「酔うクリスマス」じゃなくて良かったですね。この曲をアレンジしているのが、「ベルリン」の先輩格にあたる「ニューヨーク・ヴォイセズ」のダーモン・ミーダー、彼はサックス・ソロも聴かせてくれていますよ。これも初めて聴いた、バッハのコラールBWV469Ich Steh an Deiner Krippen Hier」は、ボーナス・トラックに全く別のアレンジが入っています。バッハといいヘンデルといい、しっかりドイツの伝統が反映されているのですから、素敵ですね。
ところどころに、先ほどの「シンガーズ・アンリミテッド」を明らかに意識したようなフレーズが見え隠れしていました。ふと、彼らの録音がSACDで聴けたら嬉しいなぁ、と思ったりもします。日本のユニバーサルだったら、それも可能なのでしょう。来年のクリスマスプレゼントに、待ってます。

CD Artwork © SCM Hänssler
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by jurassic_oyaji | 2010-11-29 20:28 | 合唱 | Comments(4)
Commented by パソソカ即席発声係 at 2010-11-30 22:44 x
シンガーズ・アンリミテッドの「アカペラ」は持ってますが、クリスマスのアルバムもあったんですね。

こてこての合唱もよいですが、ちょっと路線の違う「コーラス」もたまにはよいですね。フォーフレッシュメンとかも一時期はまって聴いてました。

彼らみたいに軽いタッチでサラッと聴かせるのって至難の業・・・。
Commented by jurassic_oyaji at 2010-12-01 00:27
たがまやさん、今晩は。
シンガーズ・アンリミテッドのアルバムは、全部持ってます。だいぶ前にCDのボックスが出たんですよね。
メンバーのドン・シェルトン(だったかな)は、サックスやフルートも吹いていましたね。こちらは多重録音ですが、フォーフレッシュメンは、全員が同時に楽器を演奏してるんですから、すごいですね。
Commented by まさ at 2010-12-24 10:26 x
おはようございます。

私もシンガーズ 大好きです。

日本のフォーシンガーズも最近聴いています。

日本のサーカスはこの人たちから影響受けたのでしょうか?

それと、10月にデューク・エイセス後援会主催の
コンサートに行ってきました。

司会・選曲は和田誠さん。
最近では歌われなくなった曲ばかりで
会場も大いに盛り上がりました。

「虞美人草」も歌ってくれました。
Commented by jurassic_oyaji at 2010-12-24 21:43
まささんお久しぶりです。
今年は雪は少なめですか?

「虞美人草」は、やはり谷口さんのソロで聴きたいものですね。