おやぢの部屋2
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のだめカンタービレ#25
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 「のだめカンタービレ」の第25巻が、もう出ていたんですね。そのことを知ってあわててさる本屋さんへ走ったら、棚にはサンプルしか置いてなくて、レジに持っていくとすぐさま「はい、のだめ」と現物を渡してくれるというシステムでした。よっぽどの売れ筋なんですね。いまだに。
 ご存じのように、「のだめ」自体は23巻で終わっていましたが、そのあとで「オペラ編」というのが引き続き連載され、単行本2巻分で、それも終わったという、今度こそ本当に「最後の」のだめです。本編では、予想もしなかったブレイクぶりに、不自然にストーリーをふくらませてしまった跡がミエミエでしたが、この「オペラ編」では、「魔笛」を上演するためのカンパニーが立ちあげられて、そこに千秋の指揮と、R☆Sオケの演奏が加わるという設定で、本番を迎えるまでの経過を描くというものですから、きっちり「終わり」が見えている分、無理のないコンパクトなストーリー展開が実現できています。とは言っても、上下2巻の上巻にちらっと出てきただけの人が下巻にいきなり現れたりして「この人だれ?」状態に陥ってしまったのは、相変わらずですが(それは、片平さんの奥さん)。
 そのストーリーに絡ませて、上演された「魔笛」を、「読んだだけで聴いた気分にさせようとしている」手法も相変わらずでしたね。これだけ有名なオペラですから、おそらくそんなに抵抗なく入って行けたことでしょう。峰くんが演出しているというこのステージでも、モノスタトスとその奴隷たちが、パパゲーノのグロッケンの音で踊らされてしまうというシーンでマイケル・ジャクソンの「スリラー」の振りをつけるというのが、なかなか秀逸でしたね。おそらく、専門のオペラ演出家には決して浮かばない発想でしょう。ただ、マンガとしては笑えますが、実際のステージでこれをやったら、かなり設定が難しくなるでしょうね。ここだけ異様に浮いてしまいそう。上巻にはなかったのですが、「取材協力」の中に指揮者の下野さんの名前がありましたから、彼あたりが言いだしたのかもしれませんね。下野さんは、こういう面白いことが大好きだったはずですから。
 そのシーンで、本番にいきなりのだめがグロッケンのパートを弾く、というサプライズが、ストーリー的には重要な意味を持っているのでしょう。しかし、そこで出てきたのがヤマハのチェレスタだったのには、いつもながらの軽い失望が伴います。なんたって、最近はこのパートは楽譜の指定通りキーボード・グロッケンを使うのが主流ですからね。そんな、決して最先端の情勢までは反映させない、というのも、のだめの特色だったのでした。
 直接オペラには関係ないエピソードとして、のだめのリサイタルの模様が最初に紹介されます。会場があのサントリー・ホールですから、すごいですね。ここで、いつもの突っ込みです。このホールのステージは、迫りで山台が作れるようになっています。もちろん、これはオーケストラなど大人数のアンサンブルの時に使われるもので、今回のようにステージにピアノ1台しかないようなときには、まず使われることはありません。そのピアノ、15ページでは確かにスタインウェイだったのに、それからたった2ページで別のピアノに変わってしまっています。つまり、このピアノの絵は、本編の20巻21巻で使ったのと同じ、限りなくスタインウェイに近いのだけれど、フレームの鉄骨が1本足らないという素材なのですよね。さっきのモノスタトスも、54ページと135ページは全く同じ、このコピペという最先端技術は、いまやマンガを書く上では欠かせません。
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by jurassic_oyaji | 2010-12-31 21:21 | 禁断 | Comments(0)