おやぢの部屋2
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Enola Quintet Plays Yellow Magic Orchestra
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Enola Quintet
PALM TREE/XQJU-1001




普段はCDなどはもっぱらネット通販で購入していますから、あまりCDショップに立ち寄ることはありません。ニュー・リリースの情報には事欠きませんし、何より在庫の豊富さからいったら街のショップに勝ち目はありませんからね。それでも、なにかの折にひょっこりパルコの7階あたりにあるそんなお店に行ってみると、品数は少ないものの、実際の「物体」として目の前に陳列されているCDを見ることの楽しみに、ふと気づかされるものです。もはや、絶滅寸前品種、もしかしたら数年後には姿を消してしまっているかも知れないそんな風景を慈しむ時には、ちょっぴり感傷に浸ったりするものです。
最近のそんなお店では、もはやクラシック専用のブースなどといった贅沢なものはなく、「イージーリスニング」や「ジャズ」のコーナーと同居しているのが当たり前の姿です。ですから、クラシックの棚の前でCDを物色している時にも、BGMにジャズの新譜がかかっている、などというケースもあり得ます。まあ、それはそれで新鮮な体験ではありますが。
そんな時に何気なく聴き流していた「音」が、突然意味を持ち始めることがあります。その時流れていたのは、なんか、どこかで聴いたことのある曲、軽いボサ・ノヴァ風のリズムに乗ったピアノが奏でているのは、どうやらバカラックのようですね。とてもすんなり入ってくる心地よいメロディ、なかなかセンスのよいアレンジだな、と思ってしばらく聴いていると、ちょっとバカラックとは違うのでは、という気がしてきました。しかし、曲自体は間違いなくよく聴いていた、ほら、あれですよ、あれ・・・あれっ?これはもしかしたら・・・。
というわけで、思い出したのは全く「ジャズ」には縁のないはずの、YMOの「テクノポリス」だったのですよ。いやあ、これは盲点をつかれた感じです。なんという斬新なアプローチなのでしょう。あの、まさに「テクノ」の草分けとも言うべき近未来の衣装をまとったギンギンの機械的な音楽を、こんなけだるくアダルトな「午後のまどろみ」的なものに変貌させてしまうなんて。
これは思いがけない収穫だと思い、当然売り場にCDがあるのだろうとジャズの棚を探したら、売り切れてしまったのでしょうか、確かに目立つPOPで飾られたスペースはあったものの、そこには現物はありませんでした。残念ですね、ストアプレイを聴いてせっかく買う気になったお客さんがいるというのに、これではなんにもなりません。このようにして、怠惰なショップは、ネット通販に客を奪われてしまうのです。
数日後手元に届いたアルバムには、全部で9曲のYMOのカバーが収められていました。演奏しているのが「エノラ・クインテット」というギタリストの村山光国がリーダーを務めるジャズ・ユニットです。焼肉とは関係ありません(それは「エバラ」)。ただ、ここではギターは加わらないピアノの草間信一を中心にしたトリオ、そこにたまにボーカルの長谷川碧が入るという編成です。それがなぜ「クインテット」なのかは、永遠の謎。ただ、村山はコーラスで参加していますから、それで5人?あるいは、ベースとドラムスがダブル・キャストなので、「インストは総勢5人」なのでしょうか。
正直、アルバム全体ではそれほどのインパクトは感じられませんでした。「テクノポリス」でのラテン・フレーバー満載の天倉正敬のドラムスは、最初に聴いたような「大人の」味を出しているのですが、「ライディーン」で演奏しているもう一人、まるでスティーブ・ガッドのようなフュージョンっぽいドラムスの吉田太郎だと、あまりに当たり前すぎて。この曲こそ、天倉のまったりとしたドラムスで聴いてみたかったのに。
それと、やはりYMOはインストで聴きたいものです。ボーカルははっきり言ってジャマ。あと、「エノラ」というユニット名に嫌悪感を抱いてしまうのは、世代の違いでしょうか。

CD Artwork © Palm Tree Music Co., Ltd.
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by jurassic_oyaji | 2011-02-16 19:42 | ポップス | Comments(0)