おやぢの部屋2
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KODÁLY/Choral Works for Male Voices
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Tamás Lakner/
Béla Bartók Male Choir-Pécs
HUNGAROTON/HCD 32641-42




コダーイの合唱曲は、日本でも多くの合唱団によって歌われています。もちろん、男声合唱団でも、数多くの曲が取り上げられています。しかし、コダーイ自身は男声合唱という形体には批判的な姿勢をとっていたそうですね。特に、ドイツから入ってきた「リーダーターフェル」という、ある種社会的な運動のような側面を持つとされていた活動には、あまり芸術性を見いだせなかったのでしょう。「音色や表現力が乏しい」というようなことを、公の文書で主張していますからね。確かに、彼の合唱曲全体の中では、男声合唱は5分の1程度の量しかありませんし、その中にはオリジナルではなく、児童合唱や混声合唱を男声用に作り直したものも多く含まれています。とは言っても、結果的にはこんなCD2枚でなければ収まり切らないほどの作品が残されたのですから、男声関係者はあまりいじけないようにしましょうね。
そう、これは、コダーイの全作品を録音しようというこのレーベルの「コダーイ・コンプリート・エディション」の一環としてリリースされたもので、ここにはまさに男声合唱のための「全作品」45曲が収められているのです。その中で、1913年というかなり早い時期に作られたものが「酒飲みの歌」というのですから、なんだかなぁ、という感じですね。もろに彼の「偏見」が反映されているような気はしませんか?いや、誇大妄想?そして、それからしばらくの間は彼は男声合唱のための曲は作ろうとはしていません。
そんなことが分かるのも、このCDでは、彼の作品をしっかりジャンル別に分類、それに作曲年代などもきちんと添えるという具合に、まさに「全集」として欠かせないリストが充実しているからなのです。ライナーノーツも読み応えがありますし。
ところで、ほんの数年前に、同じレーベルから、今回と全く同じアーティストによってやはり「男声合唱曲集」がリリースされていました。それには20曲しか収録されていないのですが、2004年から2005年にかけて録音されたもの、と、そのCDにはクレジットされています。そして、今回リリースされたCDのデータは「2010年録音」、「マルP」も2010年になっていますから、それとは別に新たに録音されたものだ、と、普通は考えるはずです。なんと言っても「全集」ですから、この際全部新たに録音し直したのだな、やはり「ご当地」の意気込みはすごいな、と。ところが、収録されている同じ曲を前回と今回の録音で比較してみると、それは全く同じ音源であることが分かります。まず、演奏時間の表記がどれも全く同じ(1秒程度の誤差は、マスタリングの時に発生します)、そして、実際に聴いてみれば、それは一目瞭然、同じ演奏家による同じテイクであることがはっきり分かってしまうのですよ。さらに、今回新たに録音されたと思われるものとそれらとを比べると、録音のテイストが全く異なっているのも分かります。「新」録音の方がマイクがオン気味なのでしょうか、音が生々しく、サ行の発音などもかなりきつく聴こえるのですね。
つまり、このCDのクレジットのように「2010年」に録音されたものは、全45曲のうち、前回の20曲を除いた25曲しかないことが明らかになったのです。それにもかかわらず、このレーベルは全ての録音が新しいものであるかのように、表示しているのですね。これは明らかな「偽装」、言ってみれば「詐欺」なのではないでしょうか。まさに許し難い「犯罪」です。こちらでもそれを真に受けていますし。
おそらく、事実は単なる記載ミスか勘違いのなせる業だったのでしょう。この程度のミスはこの業界ではいくらでもお目にかかれますからね。しかし、いやしくも「全集」と銘打って、曲目についてはきちんとしたデータを揃えているのですから、こんなお粗末なことでその価値を貶めるなんて、なんとも間抜けな話です。

CD Artwork © Hungaroton Records Ltd.
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by jurassic_oyaji | 2011-04-29 20:25 | 合唱 | Comments(2)
Commented by ソッチーホワイトレス at 2011-05-03 11:11 x
ソッチーホワイトレスこと、たがまやです。いつもいつも意味不明で申し訳ありません。
このCD、今度聴かせてください。
コラード地方を昨年歌ったのですが、ネイティブ合唱団は楽譜と全然違う節回しでうたってるということをその時初めて知りました。楽譜の記載自体が簡略化されてて、民謡の節回しとかはやはり歌う側のセンスなんでしょうかね。こちらのCDの演奏はどうなんでしょうか。非常に興味があります。
Commented by jurassic_oyaji at 2011-05-03 17:49
たがまやさま。
もうパターンが読めるようになったので、大丈夫です。

私は、ポール・サーバントです。
次回持っていきますね。