おやぢの部屋2
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キリスト教を知りたい、キリスト教をもっと知りたい
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月本昭男監修
学研パブリッシング刊(
GAKKEN MOOK
ISBN978-4-05-604983-0
ISBN978-4-05-606252-6




普段、「宗教曲」というジャンルの音楽を聴いていながら、それが本来演奏されるべきステージである「キリスト教」については、それほど深い知識があるわけではありません。いや、そもそもこれは「勉強」して「知識」を得るというようなものではなく、本当は篤い信仰の心がないことには、真の意味で「宗教曲」を理解することは出来ないものなのかも知れません。とは言っても、バッハやフォーレの曲をより深く味わいたいと思えば、たとえ上っ面だけでも「勉強」することは、決して無駄なことではないはずです。
そんな時に役に立ちそうな「ムック」が見つかりました。世界中から集められた教会や、それらを飾る芸術作品の写真を通してキリスト教を分かりやすく「体験」してもらおうという熱意がビシビシと感じられる2冊です。1冊目は去年発行されたものですが、一部2色刷というちょっとしょぼいところがありました。しかし、今年になった発行された「もっと~」では全ページフルカラー、とても650円とは思えないような豪華さで迫ります。
実は、手に取って読んでみると、この本はそんなに直接的に音楽を聴く時の参考になるようなものではありませんでした(笑)。例えば、バッハのカンタータには、その曲がどういう機会に演奏されたものか、というようなことが必ず情報として付いてきますが、その「なんたら祭」やら「かんたら節」というのがどういうものであるか、というような「知識」は授けられることはありません。まあ、この辺は別の参考書をあたってくれ、ということなのでしょう。
その代わり、イエス・キリスト本人の生涯や、それこそ最後の「受難」や「復活」に関しては、様々な美術品を総動員してビジュアルに迫っています。これだけ「目に見える」形で説明してもらえれば、かなり役に立つ場面がありそうです。もちろん、そんな「場面」とは、「受難曲」というようなタイトルが付けられた音楽を聴く時ですね。もしかしたら、ロイド・ウェッバーのミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」を見る時にも、非常に役に立つのかも知れません。例えば、そんなお話の中でもクライマックスとなっているのが「ペテロの否認」の場面ですが、ここだけ聴いたのでは彼はただの保身に走った男、ぐらいにしか思えないものが、実は将来はきちんとえらい人になっている、などということが分かり、一安心することが出来るのですよ。つまり、聖書に関しては、恥ずかしながらその程度の知識しか持ってはいなかった、ということなのですがね。
それと、例えばリストの作品などのモチーフになっている「道行きの14のステーション」についても、今までは概念的なイメージしか持てなかったものが、ここで「実物」を見せてもらえればそれを「実体」として捉えることが出来るようになります。
もちろん、キリストの周辺の人物に関するトリビアも豊富です。例えば、聖母マリアは、「マニフィカート」と重要な関連を持っているのだ、ということは断片的には知っていましたが、それがいったいどのようなものだったのか、という、おそらく「初歩的」な知識も、ここでしっかり仕入れることが出来ましたよ。「処女懐妊」したのは、聖母マリアだけではなかったのですね。
ところで、全く愚かな話ですが、以前は「マリア」という人物は1人しかいないのだ、と思っていました。そのうち「別のマリア」がいるのではないか、とうすうす気が付くようになるのですが、その「マグダラのマリア」についての的確な情報も、ここには掲載されていました。本当のところは良く分からないのですね。なんだか、少し安心できたような気持ちになれました。お友達になれそう(それは、「マブダチのマリア」)。

Mook Artwork © Gakken Publishing
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by jurassic_oyaji | 2011-07-02 20:27 | 書籍 | Comments(0)