おやぢの部屋2
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七ヶ浜演奏会
 きのうは、いわゆる「復興支援コンサート」をやって来ました。パリンカと、パリンカの指揮者が指導している七ヶ浜町の女声合唱団、そして、その合唱団の団員が指導している児童合唱団という、「つながり」のある3つの合唱団のジョイント・コンサートを、紛れもない「被災地」である七ヶ浜町で行おうというものです。
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 ここは、実は2年前に合宿をやりに行ってきたことがありました。ですから、道路も通ったことがあるので、その時と同じコースで、産業道路経由で行くことにしました。この道路と、その北側に並行している国道45号線は、ともにあの時の津波に襲われて水浸しになったところなのですね。その南側にあるアウトレット・モールや、ニューフィルがよく練習で使っていたアクセル・ホールなどは壊滅状態だったということも聞いていました。しかし、もうそのあたりは完全に「復旧」していたようで、ちょっと目には以前と何ら変わらないような気がしてしまいました。たった4ヶ月半でここまで立ち直れるなんて、すごいものだ、と思ってしまいましたよ。
 しかし、しばらく走っていると、ここが確かに津波の被害に遭った場所だということがはっきり分かるような光景に頻繁に出くわします。建家がなくなっているガソリンスタンドや、柱だけ残った一階部分で未だに瓦礫を運び出しているお店などが、まだまだたくさん残っているのですね。まだ点灯していない信号機もありましたし。
 多賀城から七ヶ浜に向かう一本道は、両側に畑が広がって、そんなに被害を受けていないように見えました。そのうち、かなり大きな温室が見えてきました。これも、大丈夫だったのですね・・・と思って近づくと、温室の骨組みは残っているものの、中はもうグジャグジャになっていました。さらに、ちょっと高台にある住宅地のまわりに広がる、かつては田んぼだったところは、無残な荒れ地になっていました。おそらく、ちょっと前までは瓦礫がそこを埋め尽くしていたのでしょう。
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 目指す公民館に着くと、そこにはたくさんのボランティアが休憩を取っていました。どうやら、ここがボランティア・センターになっているようです。車を停めたところから眺めると、そこには
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 本物の「瓦礫の山」です。一瞬体が固まってしまいました。もう言葉もありません。
 公民館の前の、かつては公園だったところには、仮設住宅がびっしりと建てられていました。手元に、2年前に撮った写真があったので同じアングルのものを比べてみました。上が2年前、下がきのうです。
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 三角形をしたアスレチックの遊具が目印、横にブランコを吊って、子供たちが遊んでいましたね。2年前は目の前にきれいな海が広がっていたのに、今年は雷雲が立ちこめて、今にも泣きだしそうでした。
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 コンサートには、おそらくこの仮設住宅の人たちが聴きに来たのでしょうね。一番前のおばあさんは、時折目のあたりに手をやっていましたが、ただ汗をぬぐっただけなのかもしれません。
 われわれは、別になんの思い入れもなく淡々と歌っていたような気がしますが、他の団体が歌っている時に客席に行って聴いていると、児童合唱の澄んだ声にいやされる思いでした。女声合唱は、確か、団員の中で実際に被害に遭った人たちもいたはず、そんなことを乗り越えて歌っている姿に打たれました。一人だけ、こことうちとを掛け持ちしている人がいたのですが、その人も実は教え子を震災で亡くしていて、とてもここで歌えるような心境ではなかったはずなのに、両方のステージで燃えてくれました。そんなことをあとになってから聞かされて、なんとも言えない思いに駆られました。被災地で歌うという事の真の重みが、なんとなく分かったような気がします。
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by jurassic_oyaji | 2011-08-08 23:01 | 禁断 | Comments(0)