おやぢの部屋2
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MESSIAEN/Orchestral Works
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Various Soloists
Pierre Boulez, Myung-Whun Chung, Riccardo Chailly/
The Cleveland Orchestra, Orchestre de l'Opéra Bastille
Orchestre Philharmonique de Radio France
DG/00289 479 0114




もはや制作部門も下請けに出してしまって、これから新しい録音を行っていく意欲を完全になくしているDGですから、これからの商売は過去の膨大なカタログを手を変え品を変えてリリースしていくほかはありません。おかげで、欲しかったアイテムがとんでもなく安い価格で買えるようになったのはありがたいことですが、逆に「これはぜひ買っておかねば」と、清水の舞台から飛び降りるつもりでちょっと無理をして買ったものまで安くなってしまうのですから、何かやりきれない気持ちです。ほんの数年前に出たものが1枚○百円で出るようになってしまうのですから、今度は逆に新譜を買う人なんかいなくなってしまうのではないでしょうかね。
そんな先のことはしんぷあい(心配)しないフリをして、ユニバーサルからごっそり出てきたのが「コレクターズ・エディション」という、再発ボックスのシリーズです。このシリーズ、パッケージのデザインがなかなかユーモラスなので、つい手が伸びてしまいます。作曲家の写真やレーベルが切手になっていて、それを貼った郵便の荷物、という設定なのですね。ちょっとしたプレゼントで、好きそうなものをまとめてパックして送ってきた、というような感じでしょうか。それぞれにちょっとした「仕掛け」があって、見ているだけで楽しくなってしまいます。本当は、そんなことをやっている場合ではないはずなのに、そこまで頑張られると買ってあげないと悪いような気になってしまいます。このメシアンの場合は、なにやら「サイズ表示」が付いてますよ。おしゃれなメシアンのことですから、アパレル関係の包装なのでしょうか。
実は、メシアンの場合は「生誕100年」にあたる2008年に「コンプリート・エディション」ということで、なんと32枚組のボックスが出ていました。その中から、オーケストラ曲を選んで10枚組にまとめたのが、今回のボックスです。枚数は1/3でも、価格は1/4になっているのですから、すごいものです。
DGの場合は、ブーレーズとチョン・ミョンフンの2人で、メシアンのほとんどの作品を録音していたのですね。ただ、「異国の鳥たち」だけはこのレーベルにはありませんでしたから、同じグループのDECCAにあったシャイー盤を入れて、これでもれなく揃いました。
いや、実はもう1曲、やはりユニバーサル傘下のJADEというレーベルからのものも有りました。それは、初めて聴いた「抑留者たちの歌」という、合唱とオーケストラのための作品です。指揮はアンドルー・デイヴィス。メシアンの大オーケストラがバックに付く合唱曲と言えば「イエス・キリストの変容」しかないと思っていましたが、こんな曲があったなんて。何でも、1945年に作られたこの曲は長い間楽譜が紛失してしまっていたものが、1991年になって「発見」されたのだそうです。演奏するのに1時間半もかかる「変容」に比べると、たった4分で終わってしまうかわいい曲ですが、いかにもメシアンらしい複雑な要素が幾重にも絡み合う中で、力強い合唱が感動的に迫ります。ここで歌っているBBC合唱団がとことんハイテンションなのがいいですね。それに比べると、チョン・ミョンフンが指揮をしている、もっと小さな編成のオーケストラと女声合唱のための「3つの小典礼」は、ラジオ・フランスの合唱団がちょっと気取っていて好きになれません。
そんな感じで、決して「名演」とは言えないものも混じってはいますし、実はほとんどのアイテムはすでに手元にあったのですが、まだ持っていないものだけを買ったとしてもこの価格だったら十分に納得できるので、手に入れてしまいました。事実、さっきの「抑留者」などは、思わぬ拾いものでしたし。

CD Artwork © Deutsche Grammophon GmbH
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by jurassic_oyaji | 2012-06-02 19:23 | 現代音楽 | Comments(0)