おやぢの部屋2
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合唱団パリンカ第20回定期演奏会
 きのうは「古巣」の合唱団パリンカの定期演奏会に行ってきました。今回が20回目という節目、それに合わせてこれまで進めてきた企画が一気に集結したという、ものすごいコンサートになりました。なにしろ、「日本一」の男声合唱団である「お江戸コラリアーず」との共演+世界初演となる委嘱作品が2曲という豪華さですからね。
 そんな前評判に、今度は写真入りの記事が新聞に載る、という「事件」も加わって、前の日あたりは「開場を10分繰り上げる」だとか「できれば1時間前には会場にいらしてください」といった情報が飛び交っていたものですから、もう私などは1時間半前にホールの前に着いていましたよ。入口の前にはこんな衝立(指揮者のCさんの書)、いくらなんでも誰も並んでいませんでした。
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 それでも、開場時間ともなれば後ろには長蛇の列が出来ていました。ホールに入ると、みるみる席が埋まって行きます。開演時間にはほぼ満席になっていましたよ。
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 最初のステージはパリンカ。「エレミア哀歌」と「コンポジション」という不思議な組み合わせですが、まずは「祈り」から、という姿勢なのでしょう。間宮はお手の物、合いの手の掛け声が見事に決まって、まさに「東北」のグルーヴが繰り出されていました。
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 そしてお江コラのステージです。ステマネが指揮者の譜面台を脇に置いたので変だな、と思ったら、1曲目はステージ中を踊りまわる、という演出だったのですね。まさに、アメリカの「グリー」の世界、いきなり楽しませてくれます。いや、その前からすでに彼らはエンタテイナーでした。袖から入ってくる時に、全員がまず客席に向かって会釈をしていましたからね。
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 2曲目になったら、なんとこのホールの邪魔もの(もうすぐ撤去されます)の階段に乗って、「シェナンドー」を歌い始めました。合唱がここだけ、という配置は初めて聴きましたが、後が直接壁になっているので、ステージ上よりも声が前に出てきます。どこまでも滑らかで美しい響きがホール全体に漲ります。すごかったのはピアニシモ。男声合唱でこんなきれいなピアニシモは、ODでも出せません。ということは、「世界一のピアニシモ」?
 彼らは、退場の時も、一人一人お辞儀をしていましたね。あと、パリンカ同様女性の団員もいるのですが、男声と同じ黒スーツに蝶ネクタイ、カッコよかったですね。
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 後半は、パリンカが和合亮一さんと高嶋みどりさんに委嘱した新曲の「世界初演」です。演奏の前に和合さんが自作を朗読してくれました。あんなドラマチックな方だったんですね。
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 一歩間違えると、ただのアジテーションになりかねない作品を救ったのは、高嶋さんの音楽でしょうか。特に、合唱団の配置を変えてほぼア・カペラで歌われた2曲目は、まるでアルヴォ・ペルトのような澄み切った世界が広がる、感動的な音楽でした。
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 ここまで聴いてくると、パリンカとお江コラとのそれぞれのキャラクターが、全く違っていることが分かってきます。でも、どちらも間違いなく男声合唱の魅力を真剣に追求してきた結果、ここまでになったのですよね。どちらも本当に捨てがたい味です。そんなごちそうをたっぷり味わったところで、最後は合同演奏です。もう、これはなんにも怖いものがない最強のタッグです。
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 不思議なもので、パリンカの指揮者Cさんが振った三善は、まさにパリンカの音楽と、響きになっていました。同じことがお江コラのYさんが振った信長にも感じられるのですから、本当に楽しくなってしまいます。そのまま、アンコールの、これも世界初演、有名な「斉太郎節」と「遠島甚句」のマッシュアップ、「大漁歌いこみ」です。土臭さと優美さが混然となった、他では絶対に聴くことのできない最高の男声合唱でした。
 ここに来るまでには、なにかとご苦労が多かったことでしょう(と、他人のフリ)。本当にお疲れ様でした。間違いなく、800人の聴衆に素敵な贈り物が出来たはずですよ。 
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by jurassic_oyaji | 2012-06-25 22:04 | 禁断 | Comments(0)