おやぢの部屋2
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ブルックナーの交響曲第8番/ハース版とノヴァーク版との違い追記
 今週は月曜日が祝日だったので、ニューフィルの練習はきのうの木曜日でした。やはり、最初は人数は少なめでしたが、終わりごろにはまずまず揃ってきたでしょうか。いつもの通り、ブルックナーの8番で汗を流します。いや、今までずっと暑かったものが、突然涼しくなってしまったものですから、冷房が効き過ぎになってしまったホールでは汗も出ず、ブルブル震えている始末でしたがね。
 休憩時間に、トロンボーンのKさんが私のところにやってきました。今度の演奏会のパンフレットの原稿の相談です。ブルックナーの「楽曲解説」(この言葉は、最近大嫌いになりました)だったら引き受けてやろうじゃないか、と思ったら、そうではなく、30周年記念のデータを作ってくれというのですね。面倒くさそうですけど、まあいいでしょう。おそらく私にしか出来ない仕事でしょうから。その話が終わったら、さも「ついでに」という感じで、「ハース版とノヴァーク版の違い、見つけたぜぇ」と言ってきました。こちらと同じものが「かいほうげん」にも載っているので、それを見た上で、そこには書かれていなかった別の「違い」を見つけた、というのですよ。なんたってKさんは自他共に許すブルックナー・マニアですから、もう得意になって教えてくれましたよ。気持ちはよくわかります。
 それは、第1楽章の101小節目のホルンの音形です。こちらがノヴァーク版。
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 それに対して、ハース版はこんな感じ。
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 この楽器でこの違いですから、これは聴けばすぐ分かる違いですね。Kさんは「始まって4分で、どっちの版かだれでもわかるぜぇ」と言ってました。言われてみれば、ノヴァーク版では手書きで直したような跡がありますね。こういう埋もれた場所でしたから、楽譜を比べていただけでは分かりませんでした。おそらくKさんは、両方の版の演奏を耳にタコが出来るほど聴いていたので、分かったのでしょうね。
 なぜ、こんな違いが出ているのか、というのは、やはり同じシリーズのこちらを読めば分かります。ハースはブルックナーが改訂した「第2稿」には、外圧によって意に染まないところがあったのでは、と考えていたようで、改訂する前の「第1稿」から、多くの部分を差し替えています。ここも、そのようなところ、「第1稿」では、確かにハース版と同じ音形になっていました。
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 そこで、このところニューフィルの合奏ではハース版の音ばかり聴いていたので、この部分も含めてノヴァーク版であるスクロバチェフスキのCDを聴いてみることにしました。ところが、始まってから「4分」後に聴こえてきたのは、なんとハース版のホルンだったではありませんか。驚いて第4楽章を聴いてみると、それは間違いなくフルートのトリオがカットされたノヴァーク版でした。ということは、スクロバチェフスキは、ノヴァーク版と言いながらも、部分的にハース版のアイディアを盛り込んで演奏していたのですね。こういうことはよくあることです。決して、「始まって4分」だけでは判断はできませんから、気を付けてくださいね。
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by jurassic_oyaji | 2012-09-21 22:04 | 禁断 | Comments(0)