おやぢの部屋2
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BACH/Brandenburg Concertos
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Jeanne Lamon/
Tafelmusik Baroque Orchestra
TAFELMUSIK/TMK1004CD2




カナダのトロントを本拠地に活躍しているピリオド楽器のオーケストラ、ターフェルムジーク・バロック・オーケストラが設立されたのは、1979年の事でした。その後、1981年に音楽監督兼コンサートマスターとしてジーン・ラモンが招かれて以来、さらなる飛躍を遂げ、カナダ国内だけではなく世界中で活躍するようになります。今はどうしているのでしょう(それは「レイザーラモン」)。
録音も積極的に行い、これまでに多くのレーベルから100枚近くのCDをリリースしてきました。その中でメインとなっているのは、SONYのサブレーベルであるVIVARTEからのものでしょう。ラモンの指揮による演奏のほかに、ブルーノ・ヴァイルが指揮をしたものは、「バロック」にとどまらずベートーヴェンあたりまでのレパートリーをカバーしていました。
しかし、そのようなメジャー・レーベルは、もはやクラシックの録音に対しては全く消極的な態度を取り始めています。いや、彼らはすでに、クラシックの新しい録音からはほとんど撤退を完了した、と言っても構わないような状況に陥っているのが、現在の音楽業界なのですよ。
そんな状況を見据えて、いち早くメジャー・レーベルを見限ったのが、シンフォニー・オーケストラでした。先日取り上げたサンフランシスコ交響楽団を皮切りに、今では世界中のオーケストラが、メジャーをあてにしないで独自のレーベルを持つようになり、多くの録音を行うようになっています。その波が、ターフェルムジークのような室内オーケストラにも及んだのでしょう、2011年、ラモンの音楽監督就任30周年を機に、独自のレーベル「Tafelmusik Media」を世に送り出すことを決意、2012年の3月からは、実際にこのレーベルから新譜がリリースされるようになりました。
その新譜のラインナップは、大半は新録音ではなく、VIVARTEからリリースされていたものの、すでに廃盤となっていて入手できない状態になっているアイテムの移行品でした。そうなんですよね。これがまさに自主レーベルを立ち上げるもう一つの理由、旧譜がSONYの手元にあるうちは、アーティストがいくらリリースしたいと思っても自由にはならないのですが、このように自分たちのレーベルに移行すれば、いつでも入手できる状態にしておけるようになるのですからね。そのうち、自主レーベルではオリジナルアルバム、メジャーではコンピレーションみたいな棲み分けになってくるのかもしれませんね。
今回のアイテムも、そんな旧譜、1993年に録音されて、1994年にVIVARTEからリリースされたものです。ジャケットがすっかりリニューアルされて、このレーベルのカラーでしょうか、ちょっとどぎついものに変わっていますから、まさに「新生ターフェルムジーク」といった感じですね。
VIVARTEのものは聴いたことが無くて、今回が初めての体験ですが、これはラモンのもと、とても伸び伸びと演奏された「ブランデン」でした。
編成は、別に「1パート1人」にはこだわらず、適宜リピエーノの弦楽器は複数重ねて演奏しています。ただ、「6番」は指定されたように各パート1人ずつ、さらに「5番」ではリピエーノもひとりずつになっています。この曲は中間楽章が完全なトリオソナタですので、ほかの楽章もバランス上そのようにしたのでしょう。フルートを吹いているのはマルテン・ロート、フィンガー・ビブラートを多用してちょっと変わった味を出しています。チェンバロのシャルロット・ニーディガーのソロは、流麗そのもの、気品すらたたえた素晴らしいものです。
録音もとても素晴らしかったので、クレジットを見たら、エンジニアはトリトヌスのノイブロンナーでした。それぞれの楽器の質感がとても立体的にしっかり伝わってくるものですから、全く古さを感じさせません。もう少しすると、このレーベルの新録音が手元に届きます。そこでもおそらく同じチームが録音を担当しているのでしょうから、期待してもいいのでは。

CD Artwork © Tafelmusik Media
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by jurassic_oyaji | 2012-10-24 21:09 | オーケストラ | Comments(0)