おやぢの部屋2
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Here We Come A-Caroling




Ray Conniff and The Singers
SONY/CK 92713
(輸入盤)
ソニー・レコード
/MHCP-519(国内盤)


レイ・コニフ・シンガーズがアメリカ・コロムビア(現在のソニーミュージック、と言うか、ソニー・BMGミュージック)からデビューしたのは、1955年のことでした。その時は「ビギン・ザ・ビギン」と「スターダスト」のカップリングのシングル盤、そして翌年1956年には、そのシングル曲も含むファースト・アルバム「ス・ワンダフル」でアルバム・デビューを果たします。このアルバムで大衆の心をつかんだ彼らのそれ以後のアルバムリリースは、まさに順風満帆、毎年3枚以上のアルバムをコンスタントに発表するという驚異的なペースが、なんと四半世紀も続くことになるのです。最終的に彼らが残したオリジナル・アルバムはほぼ100枚、これは、ちょっとものすごい数字ではないでしょうか。
日本で彼らのアルバムが注目され始めたのは70年代に入ってからですから、これらのアルバムを全て入手するなどというのは、今となってはかなり大それたことに違いありません。しかし、幸いなことにSONYでも、そして、SONYの音源を復刻しているCOLLECTABLESでも、精力的に「2 on 1」という、LP2枚分を1枚のCDに収めたものを定期的にリリースしてくれていますから、かなりのものが容易に入手できるようになってきました。ごく最近も、そんな「2 on 1」が数アイテム出ていたのが分かって、あわててネットで発注したところです。
そんなオリジナル・アルバムの中には、もちろんクリスマス用のアイテムもきちんと入っています。1959年、1962年、そして1965年と、3種類ある中で、最後の65年ものが、去年のシーズンに合わせて国内盤と一緒に再リリースされたので、ご紹介してみましょう。季節はずれ、なんて言わないで下さいな。どうせクリスマスなんて、毎年やってくるのですから。
最初のタイトル曲「Here We Come A-Caroling(我ら集いて歌う)」から、ハッピーなレイ・コニフ・ワールドにどっぷり浸かって下さい。もともとたっぷりかかったエコーが彼らの身上、ここでは、クリスマスアルバムと言うことで、心なしかそれが多めにも感じられます。そして、なんといっても彼らの命は「リズム」、それが、2曲目の「Silent Night, Holy Night(きよしこの夜)」でははっきり現れます。リズムへの飽くなきこだわりは、この、あくまで流れるような曲にさえも、ブラシとギターで執拗な三連符を入れさせるのでしょう。そのために、逆に、一瞬の「センツァ・リズム」のア・カペラがものすごく感動的にも聞こえます。さらに、そのリズムはシンコペーションを伴うもの、3曲目「God Rest Ye Merry,Gentleman(神が喜びを下さるように)」のようなシンプルなキャロルにさえもシンコペーションを持ち込むのが、レイのやり方です。5曲目の「Joy To The World(もろびとこぞりて)」 や、8曲目の「Go Tell It On The Mountain(山の上で告げよ)」では、手拍子まで入って、まさにゴスペルのクリスマスパーティーです。お湯を沸かして騒ぎましょう(それは「コッヘル」)。
そんな中で、6曲目の「Adoramus Te(主をたたえよ)」だけは、コントラバスで補強されたア・カペラという、まるでロジェ・ワーグナー合唱団のような編成でラテン語のモテットを歌うという格調高いことをやっています。この「素」のコーラスの美しいこと。これだけの高いレベルの表現力のベースがあるからこそ、彼らはどんな歌にも心を込めることが出来るのでしょうね。
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by jurassic_oyaji | 2005-05-30 19:59 | 合唱 | Comments(0)