おやぢの部屋2
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LLOID WEBBER/Jesus Christ Superstar
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Tim Minchin(Juda)
Melanie C(Maria)
Ben Forster(Jesus)
Laurence Connor(Dir)
UNIVERSAL/61126570(BD)




先日の映画版に続いて、やはり最近BDが発売になった「ライブ・アリーナ・ツアー」版のBDです。このプロダクションは、この作品がミュージカルとしてイギリスで上演されてから40年経ったことを記念して、イギリス全土のアリーナで上演されたものです。ここでは、201210月5日に、バーミンガム・ナショナル・インドア・アリーナで行われたライブが収録されています。
この作品は、そもそもは「ロック・アルバム」として、音楽的にも、ストーリー的にも完結しているものでした。ですから、最初は「ライブ」として、アメリカのアリーナで公演を行っていたものが、ついには「ミュージカル」としてブロードウェイにまで進出することになったという「過去」を持っています。したがって、この「ライブ・アリーナ・ツアー」は、まさにこの作品の原点に返ったものだと言えるのでしょう。とは言っても、いまさらただの「ライブ」を行っても、ミュージカルや映画をすでに体験してしまった観客には物足りませんから、例のロイヤル・アルバート・ホールでの「オペラ座の怪人」を手掛けたローレンス・コナーなどのスタッフによって、アリーナを使った限りなくミュージカルに近いライブが実現する事になりました。
「オペラ座」同様、セットなどは組まない代わりに、やはり巨大なLEDスクリーンを後ろに設置して、視覚的な演出に備えます。ただ、それは単に背景を映す、といったような使い方ではなく、もろロック・コンサートのような、様々なメッセージを持った映像が映し出されることになります。そのスクリーン、そしてステージ上で描かれているのは、まさに現代、インターネットや携帯電話がさりげなく登場する社会で、イエスはやはり格差社会の中での、底辺階級のカリスマとして描かれます。ピラトなどは分別ある裁判所の判事といった役回りになっていますね。そうなると、ヘロデ王の位置づけが気になるところですが、これはテレビの人気番組の司会者でした。真っ赤なタキシードに身を包んだ、いかにも「業界人」という読み替えは見事なもんだ。みのもんた
実は、映画を含めて、今までに何度となくこの作品に接してきた中で、演奏が「ライブ」だったことは一度もありませんでした。「生」のミュージカルでも、歌以外のパートはすべて「カラオケ」でしたからね。今回は、演奏メンバーがステージの上にいる、というのが、その「ライブ」という意味を具現化しているものでしょう。上手と下手に組まれたヤグラの中に、10人のバンドのメンバーが並び、「生」で演奏している姿を見ているだけで、確かに「ライブ」ならではのグルーヴを感じることが出来ます。時にはギターがステージまで出てきてユダとセッションをするなどということもあったりしますから、もう最高。
ですから、この公演に関してはミュージカル的な意味での「演出」は、それほど重要なことではなくなってきます。音楽がすべてを語っている中では、どんなぶっ飛んだ設定でもそのメッセージは間違いなく伝わってくる、というのが、そもそものこの作品の最大のメリットだったのですからね。
そんな、ある意味「演出」の呪縛から解放されたキャストたちは、最大限に「アーティスト」としての音楽的な主張を届けているように見えます。そんなキャストの中に、スパイス・ガールズのメラニー・Cがマリア役で登場していたのには驚きました。彼女の歌は変に「芝居」がかっていない分、ストレートな感情が伝わってきます。タトゥーに十字架があったので、この公演用のメークだと思ったら、そうではなく本物でした。「女力」などという漢字のタトゥーも、ミュージカルでは許されないでしょうが、「ライブ」では逆に威力を発揮しています。
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BD Artwork © Universal Studios Home Entertainment
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by jurassic_oyaji | 2013-09-22 21:36 | オペラ | Comments(0)