おやぢの部屋2
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Mariya's Songbook
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Various Artists
MOON/WPCL-11618/9




1978年に「アイドル」としてデビューした竹内まりやは、今年がデビュー35周年。その記念に、他の「歌手」のために作った曲のコンピレーション・アルバムがリリースされました。収録されているのは、そのオリジナル・バージョン、したがって、まりや自身が歌っているものはボーナス・トラックの仮歌バージョン以外には一切ありません。
ブックレットに掲載されているリストによると、まりやの作品は歌詞だけのものも含めて全部で89曲もあるというのですから、すごいものです。いや、作るだけなら誰にでもできますが、この場合は全てしっかりレコードなりCDになって、「商品」として店頭に並んだものばかりなのですから、驚きです。何しろ、あの世界最大のヒットメーカーである「ザ・ビートルズ」でさえ、そのような「商品」は200曲ちょっとしかないのですからね。
そんな中から選ばれた30曲が、ここでは2枚のCDに収まっています。Disc1は赤、Disc2は緑のスコッチ・チェックの盤面にはアルバム・タイトルの「Mariya's Songbook」の文字が見えますが、よくよく見るとDisc2の方は「Mania's Songbook」となっていますよ。言われなければ分かりませんね。つまり、2枚目はちょっとマニアックなものが集められている、という、「おやぢギャグ」だったのですね。彼女も還暦に向かって、そんな「おやぢ」へまっしぐら、なのでしょうか。でも、今回のアルバムの中でも「MajiKoiする5秒前」とか「色・ホワイトブレンド」とか、かなり高度な「言葉遊び」(それを「おやじギャグ」というのです)が満載の曲がありますから、すでにそんな素養はあったのでしょう。作品にしても、この「マニアズ」の1曲目の、なんとKINYAが歌っているという「涙のデイト」という曲などは、もう完全にウケねらい、抱腹絶倒の仕上がりになっていますから、うれしくなってしまいます。
普通にヒットした曲は、後にまりやがセルフカバーしているものが多いので、当然その「歌手」との比較が楽しめます。なんと言っても、その落差が際立っているのが、中森明菜が歌った「駅」でしょうね。実は、このバージョンを聴くのはこれが初めてのことでした。それは、今までにいろいろなところで様々な「噂」(たとえば、まりやだか達郎だかが、この歌を聴いて思いきり失望した、だとか)を聞いてきましたが、それがもしかしたら本当のことだったのかもしれない、と思うには十分なものでした。なんせ、そこからはまりやバージョンの持っていたあのドラマティックな世界がまったく消え去って、なんとも後ろ向きで、聴いていて辛くなるような歌しか聴こえてはこなかったのです。まりや自身のライナーでは「明菜ちゃんとの出会いでこんな素晴らしい曲が書けた」などと持ち上げているのが「大人の事情」に思えてなりません。
逆に、これはまりや以上ではないかと思えるほどの確かな歌を聴かせてくれているのが、「みつき」という、リリースされた2008年当時は16歳だった「歌手」です。変なクセのないとても伸びやかで表現力が豊かな声によって歌われる「夏のモンタージュ」という曲は、今の同じ年代のアイドルたちのとことんだらしない歌に慣らされているものにとっては、衝撃以外のなにものでもありません。まりやがセルフカバーを行っていないのは、もはやこの歌には付け加えるべきものは何もないと判断してのことだったのでは、などと思えるほどの完成度を誇っています。この人は、高畑充希という、ミュージカル界ではその名を知られた人で、いまは朝ドラで主人公の義妹役を演じてますね。ドラマの中では「焼き氷の歌」を披露してましたっけ。「本職」では、「スウィーニー・トッド」でジョアンナ役を演じていたのだそうですね。
朝ドラと言えば、「けんかをやめて。私のために争わないで」というセリフも登場していましたね。これなどは、いかにまりやの作品が普遍性を持っているかの証(あかし)屋さんま

CD Artwork © Warner Music Japan Inc.
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by jurassic_oyaji | 2013-12-07 20:35 | ポップス | Comments(0)