おやぢの部屋2
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リターゲティングバナー
 最近、他の人のブログやFacebookなどで表示されているバナー広告で、なんだかえらく親近感のあるアイテムが目につくことがあります。デジカメとかCDとか、私が興味を持ちそうなものが的確にそこに登場しているのですね。広告などは一斉に発信されるものなのでしょうから、これはみんなが見ていることになるのでしょう。ということは、世の中はいまや私の趣味に追いついてきている・・・?
 などと、最初はそんな妄想にふけったものですが、もちろんそんなことはありません。これは、私のブラウザ履歴を吸い上げて私の好みを察知、それに合わせて、他人のブログの中に私のブラウザだけで表示されるようにカスタマイズされた広告を掲載する、という高度なプログラムなのですね。「リターゲティングバナー」というのだそうです。例えば、こんなところが、そういうことを行っています。
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 まあ、「カスタマーの要望に的確にお応えする」というような意味合いをもって、こんなものが作られるようになっているのでしょう。確かに、なにも知らなければその効果は絶大です。実際、こんな、私にとってはとても馴染みのあるアイテムが、私とはなんの関係もない人のブログの中で紹介されていたのですから、驚いてしまいますよ。要は、私が何度もこのページにアクセスしていたから、それを私の「お気に入り」と察知して、私のブラウザの中に「お勧め品」として表示されている、というだけのことなのですがね。もちろん、「criteo」さんは、なぜ私がそこにアクセスしていたかという理由までは分かりませんから、こんな間抜けなことをやってしまっているのですけどね。なぜ「間抜け」なのかは、私のFacebookを見れば分かります。あ、もちろんプライバシー設定上、「お友達」にならないと見れませんが。
 ネットの力はこれほどまでのものになっていたのかと感心しつつも、正直、こういうことはあまり気持ちいいものではありません。私が何に関心を持っているかなどということはいわばプライバシーの範疇ですから、それを見ず知らずの組織の宣伝戦略のために使われるというのは、はっきり言って非常に不愉快な話です。それとも、こういうことをやれば、見ている人は嬉しがるとでも思っているのでしょうか。確かに、なにも知らないうちは少しは心が動くかもしれませんが、その実態を知ってしまえば、逆にこんなやり方には反感を持ってしまうというのが、ごく普通の人間が抱く心情なのではないでしょうかね。そのあたりを、彼らは完全に勘違いしています。
 テクノロジーとしてのインターネットは、そんなことまで出来るほどに「進化」しています。というか、実際はそういうものだったものが、このように実際に目に見えるようになって、よりその実態がはっきりしてきた、と言うべきでしょうか。そうなってくると、プライバシー設定をかけずにFacebookに書きこむことなどは、恐ろしくて出来なくなります。いや、たとえそんな措置を講じたとしても、実際はどうなのかまでは知る由もありませんが、とりあえず手を打つことは必須です。
 そして、なによりもまずいのが「LINE」であることも、すぐに分かるはずです。なにしろ、スマホの中の「連絡先」がそのまま吸い上げられているのですからね。本人の個人情報が持って行かれるのは、その人の責任ですから構いませんが、ここではLINEとはなんの接触もない人たちのデータまで、丸ごと他人の手に渡ってしまうのですから、とんでもない話です。それに対抗してスマホの使用料が下がる、というのも、ありがたいことには違いありませんが、なんか複雑な心境です。
 ですから、こんな画像には、しっかりフィルターをかけて、個人が特定されないようにする配慮が必要になってきます。
リターゲティングバナー_c0039487_20314834.jpg

by jurassic_oyaji | 2014-04-13 20:31 | 禁断 | Comments(0)