おやぢの部屋2
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BACH/Messe in h-Moll
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Reglint Bühler, Susanne Krumbiegel(Sop)
Susanne Langner(Alt)
Martin Lattke(Ten), Markus Flaig(Bas)
Georg Dhristoph Biller/
Thomanerchor Leipzig
Freiburger Barockorchester
ACCENTUS/ACC 10281(BD)




毎年、バッハゆかりの都市ライプツィヒでは、「バッハフェスト」という催しが開かれています。それは、巨乳好き(それは「バストフェチ」)の集会ではなく、バッハの音楽祭、今年ももう少しすると、10日間にわたって街全体がバッハ一色に染まり、毎日いろいろな場所で多くのコンサートが同時に開かれるという、まるで「ラ・フォル・ジュルネ」みたいなお祭りが始まります。
慣例として、そのグランド・フィナーレは聖トマス教会で「ロ短調ミサ」が演奏されることになっています。このBDは、昨年の6月23日のその「大トリ」をライブ収録したものです。もちろん、主役はこの教会の合唱団です。
そういう趣旨のコンサートですから、このBDはその場の雰囲気を存分に味わえるような撮られかたをされています。本当はどうなのかは分かりませんが、あくまでリアルタイムに編集を加えないで演奏を聴いてもらう、というスタンスが感じられます。まず、オープニングでは、その聖トマス教会の全景が映し出されますから、気分はいやが上にも高まります。そしてカメラは内部に移り、合唱とオーケストラがスタンバっている大きなオルガンをバックにした西側のバルコニーを見せてくれます。時折そのカメラは北側のバルコニーにもパンしますから、そこにある少し小ぶりの「バッハオルガン」なども目にすることが出来ます。
そのアングルで客席を映し出すと、後ろの方、つまり、合唱がいるバルコニーのすぐ下あたりでは、お客さんはカメラの方を向いて座っていることが分かります。さらにもう少し前を見ると、そこでは座席は90度向きが代わって、お客さん同士が顔を向き合わせるという座り方になっていますよ。つまり、演奏の最中に普通に座っていると、演奏者はお客さんの正面ではなく、真後ろ、もしくは真横に位置しているということになっているのです。バッハの時代でも、おそらくこんな配置で、あくまで礼拝のBGMといった感じで演奏家自体は特に注目されるようなことはなく、教会の中に音楽だけが漂う、という音響空間が存在していたのでしょうね。
ですから、もっぱら演奏家だけを注目するようになっている現代のコンサートホールの音響空間とは全く異なるこのシーンは、それだけでとても強烈なインパクトを与えてくれるものです。演奏家にとっても、後ろを向いたお客さんに向けての演奏というのは、ちょっと違和感があることでしょう。
この映像を見ている人は、実際に会場で聴いている人には絶対に味わえないアングルからの貴重な景色を体験することが出来ます。まずは、指揮者のビラーの顔のアップ。今まで思ってもみませんでしたが、この人はちょっと前に日本で大騒ぎになった偽作曲家と非常によく似ていますね。全く演奏の本質からは離れたことですが、S氏はこんなところでも大きな「迷惑」をかけていることになります。だって、この顔を見ていると、どうしても「指揮をしている振り」をしているようにしか思えなくなってしまいますから。いや、そんなことではなく、たとえばポジティーフ・オルガンを演奏している人は、バッハの自筆稿のファクシミリを使っている、などと言った情報の方が大切なのは当たり前なのですがね。
生映像の怖さでしょうか、まだあどけなさの残る少年合唱団のメンバーたちの、ちょっとした行儀の悪さなどもカメラはしっかりと伝えています。客席から正視されていないという油断もあったのか、日ごろからそのような態度なのか、ソロが歌っている間に座って待っている彼らの様子はなんとも異様です。横の子に話しかけたり、足を組んで座っている子もいますからね。あとは、ちょっとさえない歌い方をしているソリストを見る、まるで蔑むような遠慮のない視線。そんな彼らが、緊張感を持った緻密な演奏など、出来るはずがありません。

BD Artwork © Accentus Music
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by jurassic_oyaji | 2014-05-12 21:05 | 合唱 | Comments(0)