おやぢの部屋2
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BRAHMS/Ein deutsches Requiem
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Christiane Libor(Sop)
Thomas E. Bauer(Bar)
Antoni Wit/
Warsaw Philharmonic Choir(by Henryk Wojnarowski)
Warsaw Philharmonic Orchestra
NAXOS/8.573061(CD), NBD0039(BA)




ブラームスの「ドイツ・レクイエム」の最新アイテムです。なんとCDBA(いまいち浸透していない略語ですが、「Blu-ray Audio」のことですからね)が同時に発売されるという又とない機会なので、両方とも入手して音を聴き比べてみることにしました。
それにしても、このBAの品番が「0039」というのは、いろいろ考えさせられるものなのではないでしょうか。一応「4桁」を用意したのは、当初は何千アイテムものリリースを想定してのことだったに違いありません。その「0001」番がリリースされたのは2011年の11月、それはまさにこれからのハイレゾ時代に対応した新しいパッケージの華々しいスタートだったはずです。しかし、それから丸2年以上が経ったというのに、その間にリリースされたこのレーベルのBAはたったの39枚しかなかった、ということになります。どうやら、このレーベルに関しては、一応出してみたものの、それほど売り上げも伸びなかったので、そろそろ見切りをつけようとしているのではないでしょうか。もしかしたら、このアイテムがこのレーベルにとっての最後のBAになってしまうのかもしれませんね。当初は24bit/48kHzなどという中途半端なスペックのものもありましたが、すべて24bit/96kHzになってからは、明らかにCDをはるかに上回る音を聴かせていただけに、なんとも残念な気がします。
ただ、BAに関しては、他のレーベルも同じようなスタンスに終始していたような印象はぬぐえません。SONYなどはサンプル程度のリリースはあったものの、到底本腰を入れるつもりはなさそうですし、UNIVERSALにもかつてのような勢いはなくなっています。なによりも、BAに特化したプレーヤーがとっくに開発されてもいいのに、いまだに消極的な再生機器メーカーの対応は象徴的です。おそらく、この業界では当初からBAに対しては何の期待も持ってはいなかったのではないでしょうか。
今回の「ドイツ・レクイエム」は、お馴染み、ポーランドのCD Accordのスタッフによる録音です。いつもながらのきっちりとした音づくりは健在ですが、ここではややおとなし目の仕上がりになっているでしょうか。冒頭の再生レベルが、BACDに比べてちょっと低めに感じらますが、これは全曲のダイナミック・レンジを考慮してのことなのだと、すぐ気付きます。CDでは、全体のレンジを圧縮した結果、冒頭のピアニシモが少し大きめにマスタリングされているのでしょう。ですから、フォルテシモの部分でもBAでは余裕を持ったフル・サウンドを楽しむことが出来ますが、CDではなにか頭打ちのような物足りなさが残ります。なによりも、そういう個所での弦楽器の輝きが別物です。こういうハイレゾ感、別にBAがなくなってもダウンロードなどの別の方法で味わう道は残っていますが、それには「物」としての存在感などは不要だとする鈍感さが必要です。芸術家の「心」をデータのやり取りだけで伝えようとすることにある種の抵抗感を抱くのは間違ったことだと決めつけられる、いやな時代が来ようとしています。
そう、このジャケットのドライフラワーのように、この曲の渋さを的確に表しているパッケージとともに「ドイツ・レクイエム」を味わう時には、ヴィットの渋いながらもブラームスならではの歌心に満ちた演奏がとてもすんなり伝わってきます。それを担っている合唱は、とても集中力のある歌い方でそれに応えている部分が多く見られるのはうれしいことです。しかし、この曲はソプラノやテノールにとっては求められるスキルの度合いにも並々ならないものがありますから、コンディションによっては多少耳障りなところもなくはありません。ライブならいざ知らず、セッション録音でこれはちょっと辛いかも。
ソリストでは、バリトンの端正な歌に惹かれます。ソプラノはちょっと張り切り過ぎ、というか、ヴィットの作り上げたストイックな世界からはちょっと浮いてます。

CD & BA Artwork © Naxos Rights US, Inc.
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by jurassic_oyaji | 2014-06-05 20:13 | 合唱 | Comments(2)
Commented by JK at 2014-06-06 09:26 x
失礼します、JKです。

BAの話題で一つ、現状BAの再生は、BDレコーダー/プレーヤーかユニバーサル・プレーヤーからとなり、もちろんそれでも十分に高音質なのですが、やはりオーディオに特化した専用機もあればという思いは拭えません。まぁこんな特殊な需要は限られるでしょうが。。
こうなると、自炊して、PCオーディオでのBAのファイル再生ならばどうだろうとなるのですが、(この話題は現在センシティブなので少しぼかしますが)想像した通り、私にはディスクのストーミング再生よりも更に良好な結果が得られました。ショルティのリングなんか絶対にファイル再生で聞きたいですね。
この件でもう一つ面白いのは、同一フォーマットのものでも、DL音源とBAのファイル音源では、私の実験結果では、明らかに後者の方が鮮度が高く瑞々しい音がするということです。比べるとDL音源の方は少し埃っぽい感じがするんですよねぇ。
Commented by jurassic_oyaji at 2014-06-06 22:22
JKさん。
なかなか興味のある結果を伝えていただき、ありがとうございました。