おやぢの部屋2
jurassic.exblog.jp
ブログトップ
MOZART/The Last Three Symphonies
c0039487_19532954.jpg



Frans Brüggen/
Orchestra of the Eighteenth Century
GLOSSA/GCD 921119




ブリュッヘンと18世紀オーケストラの「モーツァルトの最後の3つの交響曲」、つまり394041番の最新CDです。2枚組でこの3曲だけ、序曲などの「おまけ」はありませんから、1枚目に2曲、2枚目に1曲というアンバランスな収録になってます。シングルレイヤーSACDだったら1枚に収まるものを。もっとも、いまどきそんな特別なプレーヤーがないと再生できないようなものを出す勇気のあるレーベルはありませんが。
これは、彼らにとっては2度目の録音なのだそうです。モーツァルトだからニドメナノ(それは、「イドメネオ」)。1度目というのは20年以上前のPHILIPS時代ですが、今ではそんなレーベルすらも世の中からは姿を消してしまっているために、その権利を引き継いだDECCAから再発されているというのが、なんか変な感じです。同じように、やはりかつてPHILIPS時代に出ていた「1度目」に続く「2度目」として2012年にリリースされたベートーヴェンの交響曲全集は、2011年に録音されていましたが、今回のモーツァルトは2010年と、それよりも前の録音になります。それがいまごろのリリースとなった結果、ベートーヴェンはSACDだったのに、これはCDになってしまっていました。ほんとにSACDで出るかどうかは運次第、というか、もはやどう頑張ってもSACDは主流にはなりえないという環境が整ってしまったみたいですね。
つまり、このベートーヴェンとモーツァルトは、ほぼ同じ時期に同じ会場(ロッテルダムの「デ・ドゥーレン」)で録音されていながら、聴こえ方が全く違っていたものですから、せめてSACDであればなあ、と思ってしまったのですね。いずれもかなり残響が多めになっていますが、ベートーヴェンではきっちりバランス良く楽器が聴こえて来たものが、モーツァルトではなんともモゴモゴした音なのですよ。特に低音のモヤモヤ感はちょっと堪えがたいものがあります。
メンバーを比べてみると、さすがに弦楽器はほとんど同じ名前が並んでいます。管楽器も基本的に同じ人のようですが、フルートあたりではモーツァルトで吹いていたシュミット・カスドルフという人がベートーヴェンではいなくなって、代わりにベズノシウクが入っています。確かに、39番あたりでのフルートはちょっとお粗末ですから、ベートーヴェンの時には下ろされてしまったのかもしれませんね。いや、これはあくまで根拠のない憶測ですが。
そのフルートですが、この3曲は、いずれも1本しか使われないのに、もう一人のメンバーの名前があるのはなぜなのでしょう。フルートだけ倍管というのはちょっとありえませんから、曲によってメンバーが違っていたのでしょうか。確かに、39番と40番では別の人のような気もします。
その39番は、第1楽章の序奏で、そんなフルートが思い切り足を引っ張っていたせいでしょうか、何か演奏に集中力が欠けています。「ライブ録音」と言ってますが、もちろん適宜編集は行われていますし(1ヵ所、はっきりつなぎ目が分かるところがありました)、ベートーヴェンの時におまけで付いていたDVDには、「録り直し」のセッションの模様まで収録されていましたから、直すことは出来たのでしょうが、何度やってもうまくいかなかったので下ろされてしまったとか(これも、もちろん憶測です)。第2楽章も、あまりに「大家」然とした流れが勝っているために、ちょっとモーツァルトにしては重たすぎる音楽になっています。第3楽章のトリオでは、クラリネットが派手に装飾を付けるのはいいのですが、後半はちょっと勘違いのような気がしますし。ですから、フィナーレのほんとに最後の最後にちょっとかわいらしいことをやってくれても、なんか不気味なだけなんですね。
それが、40番と41番では、うって変わっていとも軽快に音楽が流れています。もしかしたら、この2曲だけの方が、アルバムとしての完成度は高いものになっていたのではないでしょうか。

CD Artwork © note 1 music GmbH
[PR]
by jurassic_oyaji | 2014-06-07 19:56 | オーケストラ | Comments(0)