おやぢの部屋2
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That's Christmas to Me
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Pentatonix
RCA/88843-09690-2




今年の「サマーソニック」に出演のために来日も果たしたペンタトニックス、もはやその人気は確固たるものになったようですね。Youtubeには来日した時のイベントで歌っている彼らをシロートが撮影した動画などがアップされていますが、演奏よりもまわりの「キャーッ!」という歓声の方が大きく録音されているというすさまじいものでした。そういう「熱狂的」なファンがついているなんて、すごいですね。
以前彼らのアルバムを紹介した頃は、「Madison Gate Records」というSONY傘下のちょっとマイナーなレーベルからのリリースだったのですが、今年の春には同じSONYでも「RCA」というメジャーに晴れて「昇格」したのも、そんな人気の裏付けがあってのことなのでしょう。その時点で、旧譜も全てRCAからリイシューされています。SONYに吸収されてからのRCAは、クラシックではもはや申し訳程度に新録音を出すだけで、基本的にはカタログ・レーベルと化していますが、ポップスの世界ではこうやってきちんと「メジャー」と認識されています。なんたって、ジャケットでこんな「遊び」をやってくれているのがうれしいじゃないですか。

そんなデザインでも分かる通り、これはペンタトニックスのおととし、去年に続く3枚目のクリスマス・アルバムです。とは言っても前2作は単なるバージョン違いですが、こうやって毎年新しいクリスマスを届けてくれるなんて、素敵ですね。もはやクリスマスのア・カペラは、山下達郎ではなくペンタトニックスという時代です。
オープニングはまず讃美歌の「天には栄え」が、ごくフツーに歌われます。これは去年のアルバムと同じ手法、そうやってちょっと敬虔な(なんだか、素朴すぎて怖いぐらい)気持ちになって油断しているところに、いきなりベースとヴォイパが入ってきてゴスペル調のア・カペラに変わるという演出です。
今回は、結構クラシカルなナンバーも加わっています。まずは、ルロイ・アンダーソンの「そりすべり」。もはやクリスマスの定番ですが、オリジナルのヴォーカル・バージョンをあまりいじらない素直なアレンジが、逆にとても効果的です。そして、本物の「クラシック」も登場。チャイコフスキーの、こちらはクラシック界での定番「くるみ割り人形」から「金平糖の踊り」が、見事なア・カペラに生まれ変わっています。これはイントロからオリジナルと同じですから、ちょっとハッとさせられますね。
やはり定番の「サンタが町にやってくる」では、あえてのどかなアレンジは避けて、ハードなリフのオスティナートで押し通すというちょっとへヴィーなテイストに仕上がっています。そんな中で、メロディはジャクソン・ファイヴみたいな変なフェイクが入っていない素直なところが、いい感じ。
もちろん、彼らのオリジナル曲も入っています。アルバムタイトルにもなっている「That's Christmas to Me」がそれ、ヴォイパを外して、4人だけのホモフォニックなコーラスでまとめられた、とても美しい曲ですよ。
この中で一番気に入ったのは、「Winter Wonderland」を、なんとボビー・マクファーレンの「Don't Worry Be Happy」とマッシュ・アップしたというナンバーです。しかも、そこにはトリ・ケリーという漫画家(それはとり・みき)ではなく、期待の大型新人シンガーがフィーチャーされているではありませんか。トリ自身も一人ア・カペラを手掛けたりしていますから、コーラスもお手の物、メンバーともしっかり溶け合って、カースティーとはまた違った魅力を加えています。あのボビーのまったりとしたフレーズの間の取り方なんかは、絶品ですね。
ボーナス・トラックが、国内盤のコンピにはすでに入っていた「Let It Go」です。オリジナル通りの構成ですが、ベースラインの趣味の良さが光ってます。最初聴いたときにはメイン・ヴォーカルはカースティーだと思ったのに、映像を見るとどうやらミッチが歌っているようですね。彼は女声の音域まで完璧にカバー出来るみたいです。凄すぎ。

CD Artwork © RCA Records
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by jurassic_oyaji | 2014-10-23 20:47 | 合唱 | Comments(0)