おやぢの部屋2
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BACH/Jonannes-Passion
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Mark Padmore(Ev)
Roderick Willims(Jes)
Camilla Tilling(Sop)
Magdalena Kozená(Alt)
Topi Lehtipuu(Ten)
Christian Gerhaher(Bas)
Simon Rattle/
Rundfunkchor Berlin
Berliner Philharmoniker
BPR/BPHR 140031(BD, DVD)



以前の「マタイ」に続いて、今回は「ヨハネ」でピーター・セラーズの舞台演出による映像が届きました。もしや、と思ったのですが、セーラー服のキャストはいませんでした。
「マタイ」の時とは、パッケージのデザインがすっかり変わっていますが、これはその間にベルリン・フィルが正式なレーベルを発足させたからです。これに合わせて、「マタイ」の方もこの新しいパッケージでリイシューされています。
このパッケージは、表紙が布張りという豪華なもの、なんか、ものすごい存在感を主張しています。これを開くと、こんな感じで右側がブックレットになっているのですが、肝心の左側がいったいどうなっているのか、しばらく分かりませんでした。普通だと引き出しみたいにトレーが出てくるのでしょうが、どこを押しても動く気配がありません。いろいろやっているうちに、何かのはずみで下から開くことが分かりました。ただ、これは普通は開かないように磁石で固定されているので、意識して力を入れないと開きません。知らない人がいたら自慢して開けてあげたいような「特別な」仕掛けですが、ちょっとこれはやり過ぎ。それより、BD1枚とDVD2枚が、間に紙は入っていますが、そのまま重ねられているというのは、ちょっと嫌な感じです。





出演者は、先頃引退を宣言してしまったクヴァストホフの代わりにロデリック・ウィリアムスが入っている他は、「マタイ」の時と全く同じです。ただ、前回イエス役だったゲルハーエルが今回はペテロとピラトの部分を演じ、替わったウィリアムスがイエスを演じています。つまり、「きちんと演技が出来る」バス歌手が2人揃ったために、演出の自由度ははるかに増して、これにパドモアのエヴァンゲリストが絡んだ3人の演技は、殆ど「オペラ」と変わらないほどのリアリティを持つようになりました。いや、この3人が床に這いつくばって歌っているシーンなどは、オペラ以上の緊張感に包まれていましたね。
そんな特殊な演技を要求されても、ソリストたちの声はとても明瞭に録音されていました。そもそも、パドモアがステージの下から登場してきた時からきっちりとオンマイクならではの音だったので、気を付けて見てみたら、やはりみんなおそらく客席からは絶対に見えないほどの巧妙さでピンマイクを装着していましたね。多分、これは録音だけではなく、ホール内でもしっかりPAで流していたのではないでしょうか。オペラでは鬘の中にマイクを仕込むのはもう常套手段になっていますが、パドモアではそれは無理ですから、こういう形を取ったのでしょう。もちろん、これで「演技」と「演奏」の両立が図れるのですから、こういうことをやるのは大歓迎です。




ソリスト以上に熱心に「演技」が付けられていたのが合唱団です。サイモン・ハルジーの指揮するベルリン放送合唱団は、「マタイ」の時には後ろの方で楽譜を見ている人もいたぐらいのユルさでしたが、今回はそんなことは決して許されないほどの、徹底した「振り」が施されていました。それも、世のお母さんコーラスのような単純なものではなく、ひょっとしたら間違えているのかと思えるほどの複雑なことが要求されますから、大変です。その上で、完璧な演奏をしていたのですから、これは驚異的。逆に、オーケストラのソリストは「マタイ」ではほぼ暗譜で演奏していたのに、ここでは堂々と譜面台を用意していたのはちょっと甘やかしすぎ。その譜面台の出し入れが、どれだけこのステージの緊張感を殺いでいたことでしょう。
ラトルは、時折聴きなれない表現で観客を驚かせていたようですが、それらは全部最近の他の演奏家の録音で聴いたことのあるものばかりでした。特に、11番のコラール「Wer hat dich so geschlagen」で、2番の時にア・カペラにするというのは、レイトンのアイディアを「参考にした」と思われても仕方がありません。

BD & DVD Artwork © Berlin Phil Media GmbH
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by jurassic_oyaji | 2014-12-22 21:04 | 合唱 | Comments(2)
Commented by ななしのごんべい at 2014-12-24 00:12 x
こんばんは。いつも楽しく拝見しています。
私も発売と同時に購入しました。今回パッケージが変わったのを不思議に思っていました。ベルリン・フィルが正式なレーベルを発足させたからなんですね。
パッケージの変更に伴い、前回のマタイでは DVD盤か BluRay盤を選択できたのに、今回は DVD+BluRayになって実質的に値上がりしたのは残念です。
早々と購入したのですが、忙しくてまだ観ていません(笑)。年末年始の休暇の楽しみにとってあります。
Commented by jurassic_oyaji at 2014-12-24 08:18
ななしのごんべえさん。
いつもありがとうございます。
もう、このパッケージは無駄な装備であふれかえっています。最大の欠点は、普通にCD棚には収められないことです(笑)