おやぢの部屋2
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ハイドンの作品番号
 さて、「大掃除」の季節がやってきました。新しい年を迎えるにあたって家の中、ひいては心の中までもきれいにしようという年中行事です。1年間の汚れを落とし、まっさらな状態に(リセット)して次の年を迎えようということなのでしょう。ですから、1年経ってしまえば、その年の悪行までも消えてなくなる、という便利な行事です。1年で消えるものですから、10年も経ってしまえばもうそんなことがあったことすら当人は憶えていない、ということになってしまいます。これは辛いですね。
 我が家の大掃除は、そんなに大したものではありません。仏壇や照明器具などにたまったほこりを払うぐらいのことでしょうか。ところが、なにげなく天井を見たら、照明からエアコンの間に立派なクモの巣がかかっているではありませんか。いやあ、家の中でクモが巣を張るような環境になっていたなんて、ちょっとショックです。まあ、でもクモは世界中に巣(web)を張りめぐらすものですから、仕方がないのかもしれませんが。

 部屋もきれいになって、テレビをかけていたら、やたらと「期待の超新星」という言葉が聞こえてきました。どうやら、フィギュアスケートの生放送があったみたいですね。その中でとても若い選手が活躍していたので、そんな呼び方をしていたのでしょう。普通は「新星」ぐらいのいい方をするものを、さらにインパクトを強めるために「超」を付けたのでしょうね。「新星」よりもずっと「若い」星、ということで作られた「新語」だという認識ですね。でも、気持ちは分かりますが、「超新星」という言葉は昔からありました。とは言っても、それはそんな意味ではなく、例えば「太陽」のような「恒星」がなくなってしまう前の状態をあらわす天体用語として知られていました。つまり、「死ぬ一歩手前」ですから、「若い」どころか、めちゃめちゃ「年寄り」をあらわす言葉なのですよ。
 でも、これはテレビのアナウンサーが今回最初に使い始めた言葉ではありません。スケート選手と同じ意味でこの言葉を使っているCDの「帯原稿」を見たことがありますからね。もちろん、それは〇クソス・ジャパンの製品です。
 そのレコード会社で作っているCDでは、日本語の帯だけではなく、そもそも本国で使っている作品の番号でちょっと不思議なことをやっていることにも、最近気づきました。ハイドンの弦楽四重奏曲の番号が、普通のものとちょっと違っているのですよね。

 これを見ると、同じ曲に3通りの番号が付けられています。私は、あまり詳しくないのですが、実際にこのあたりの曲に親しんでいる「現場」の方に聞いてみると、普通はホーボーケン番号(Hob.)か作品番号(Op.)を使っていて、この一番最初にあるような番号はまず使うことはない、ということでしたね。そんな、誰も使わないような番号を、いったいナ○ソスはどこから引っ張り出してきたのでしょう。しかも、このメーカーは「NML」というストリーミングのサービスを行っているのですが、そこでは他のメーカーの製品まで全てこの番号で統一しています。おそらく、「番号」を頼りに検索しているユーザーには、かなりの混乱が強いられるような気がします。それが気になったので、こんな問い合わせをしてみました。

ハイドンの弦楽四重奏の番号についてお伺いします。NMLの番号表記は、一般に用いられているホーボーケン番号とは異なった、真作のみを作曲年代順に数える番号になっているようです。このような表記は、他では見ることはできませんが、この番号を設定した人物なり研究機関の名前がお分かりでしたら、お教え下さい。

 だいぶ経ってから、こんな返事がきました。なぜ返事が遅れたのかは、この回答の中に書かれています。

ナクソス・ミュージック・ライブラリーのご利用、ありがとうございます。ナクソス・ジャパン株式会社サポートセンターです。お問い合わせいただいておりました件、お返事が遅くなりまして大変に申し訳ございません。
NML内で表記しておりますハイドンの弦楽四重奏曲の番号表記ですが、ご指摘の通り、真作のみをカウントしたものとなっております。その出典ですが、オリジナルデータを作成している海外本社の担当者に問い合わせましたところ、「ニューグローヴ音楽大辞典」で採用されている表記であるとのことでございました。その項目の執筆者、あるいは作成した研究機関については返答がございませんでしたが、世界で最も詳しく、また歴史の長い音楽辞典での表記であることから信頼に足る情報と判断し、掲載しているようでございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

 いかがでしょうか?まず、日本の担当者には答えられない問題だったというところがヤバいですね。その結果、誰も使っていない番号で表記していたことに何の疑問も抱かなかった、と。本当に、このメーカーは大丈夫なのでしょうか。これは、言ってみればモーツァルトの最後の交響曲をたとえば「55番」とかに読み替えることを強要しているようなものです。今さらそんなことを言われても、だれも相手にしないでしょうね。あの「K6」ですら、今では使っている人はほとんどいないというのに。
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by jurassic_oyaji | 2014-12-29 21:53 | 禁断 | Comments(2)
Commented by アルマンド at 2015-01-01 18:39 x
はじめまして。
e-onkyoでフェステティチ四重奏団のハイドンをダウンロード購入したらこの番号がついていました。
Commented by jurassic_oyaji at 2015-01-01 22:08
アルマンドさん、コメントありがとうございました。
フィジカルCDでも同じ番号を使っているようですね。
情報ありがとうございました。