おやぢの部屋2
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SKJELBRED/Waves & Interruptions
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Erik Raude(Perc)
Ida Bryhn(Va)
Tom Ottar Andreassen(Fl)
Thomas Kjekstad(Guit)
2L/2L-103-PABD(BD-A)




この2Lというレーベルの品番は、数字のあとにSACDなら「SACD」、LPなら「LP」と、それをあらわす文字を入れるというわかりやすいものです。さらに同じ音源をSACDとBD-Aの2種類のディスクとして同じパッケージに入れて発売した時の品番は「SABD」でした。確かに、両方とも入っているぞ、という気持ちがとてもよく伝わってくる品番ですね。そして、BD-Aを一本立ちさせた、今回のようなパッケージでは、「PABD」という文字が付いていました。これは、「Pure Audio Blu-ray Disc」の略なのでしょうね。
もちろん、2Lのことですから、ここでのスペックは24bit/192kHzという、BD-Aの規格としては最高位のものでした。元のDXDが24bit/352.8kHzですから、これでオリジナルの録音にかなり近いものを再生できるようにはなっているのではないでしょうか。やはりこれからはBD-Aだ、というのが2Lの当座の結論なのだ、と思いたいものです。
今回は、ビョルン・ボルスタ・シェルブレードという、1970年生まれのノルウェーの作曲家の作品を集めたアルバムです。雨傘とは関係ありません(それは「シェルブール」)が、こんな顔をした人、去年の今頃世間を騒がせていた「あの作曲家」になんとなく雰囲気が似ていませんか?

その「作曲家」も含めて、現代の作曲家というものは「自分の作品」に関しては饒舌な人が多いのではないでしょうか。作曲の意図を的確に伝えたいという思いからなのでしょうが、それを述べている文章自体がかなり難解だったりしますから、その効果はいまいちのことが多いものです。というか、彼らはなにか無理をして語りたがる傾向があるのだと思うのは、単なる偏見でしょうか。
その点、このシェルブレードさんは、このアルバム中のそれぞれの作品については何一つコメントを寄せてはいない、という潔さです。いや、それは単に作曲家が音楽を言葉にすることが出来ない、というだけのことなのかもしれませんが。
ここでは、「2001年から2013年までの間に作られた」とされる6つの曲が録音されていますが、それぞれがいったい何年に作られたか、という基本的なデータまで省かれているというのも、ちょっと不思議な感じです。そのぐらいは書いておいたっていいのでは、とは思いませんか?
そのうちの5曲には、マリンバやビブラフォン、あるいはクロタルといった「鍵盤打楽器」がフィーチャーされていて、それを演奏しているアイリク・ラウデという人がメインのアーティストとしての扱いです。
この人の奏でるマリンバは、普通は「木琴」と呼ばれるはずのこの楽器から、想像もできないほどの幅広い可能性を引き出していました。たくさんの音符を、人間業とは思えないほどの速さで弾きまくることなどはすでに当たり前(低音部と高音部を同時に弾いている時に、腕が5メートルぐらいに伸びていると感じるのは、左右いっぱいに音場が広がっているせいでしょう)、なにより心にしみるのは、弓を使ってとても滑らかなエンヴェロープを聴かせてくれている部分でしょう。なんという繊細さ。彼はこの楽器から、まるで「雅楽」のような味まで出しているのですからね。
そこに、曲に応じて様々なスタイルで絡んでいるのが、ヴィオラ、フルート、ギターの3つの楽器です。ヴィオラは1人だけで演奏する曲も与えられていますが、それがまさにヴァイオリンでもチェロでもないヴィオラという楽器である必然性が存分に感じられるものでした。同じことを表現するのに、フルーティストは、C管、アルト・フルート、バス・フルートの3種を使い分けなければいけなかったというのに。そしてギターは、自分自身では強い主張を持たない分、フルートの「影」としての存在感を見せつけていました。
作品?これらの「演奏」を成立させるのに、この作曲家がどれだけの貢献をしていたのか、さっきの顔写真から「邪推」するほど不謹慎ではないつもりですが・・・。もちろん、録音に関しては、その貢献度は作曲家の比ではありません。

BD-A Artwork © Lindberg Lyd AS
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by jurassic_oyaji | 2015-02-03 23:38 | 現代音楽 | Comments(0)