おやぢの部屋2
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カルメン・ファンタジー
 最近、自宅のすぐ前をサギがしばしば飛んでいきます。うちは7階なので、ちょうどサギの飛行高度と同じ高さなのでしょうね。家の中から窓の外を横切っていくのを、もう何回目にした(サギに会った)ことでしょう。それがある日、すぐ下にある梅田川に降りて、餌を探していたようなのです。これはチャンスとカメラを持ち出して、その姿と、飛び立つ瞬間をフィルムに収めました。
 それと同じ個体なのでしょう、今日、職場の中庭の池の中にやはりサギがいるのを見つけました。じっとしていたので、あわててカメラを持ってきてその姿を撮ろうと思ったら、私と目が合った瞬間、サギは飛び立っていきましたよ。あわててシャッターを切ったのですが、こんな、サッシの陰になったのしか撮れませんでしたよ。残念。
 明日からは、いよいよニューフィルの指揮者練習が始まります。毎年の第9ではいつも共演している指揮者さんなので、気心は知れているという気はするのですが、ニューフィルのコンサートでお呼びするのは初めてですから、また別の面が見えるのではと、期待しています。それに備えての個人練習は欠かせないものですが、「カルメン」をずっとさらっていたら、ボルヌの「カルメン・ファンタジー」を吹きたくなってきました。それで、久しぶりに吹いてみたのですが、「ジプシーの歌」で1か所、音が違っていることに気づきました。そういえば、最初にオケのパート譜をさらった時にも、ここには違和感があったことを思い出しました。「ファンタジー」の楽譜は、
オケの楽譜は
です。
 Dにシャープが付くか付かないかの違いですね。ただ、改めて「ファンタジー」のピアノ譜を見てみると、ここでもフルートパートはナチュラルでしたが、それだと伴奏のコードと合わなくなってしまいます。オケのスコアでも同じですね。たしか、ヴィオラあたりがピチカートでDシャープを弾いているはずです。
 実は、この楽譜はボルヌのオリジナルの楽譜ではなく、ゴールウェイが校訂したものでした。
 でも、普通は「校訂」とはいっても、基本的にオリジナルは尊重するものですから、そんなに違いはないはずだと、ずっとこの楽譜で練習していました。そこで、ほかの人が普通の「ボルヌ版」で演奏しているCDを何種類か聴いてみると、いやあ、かなり違ってましたね。ゴールウェイ版は、1978年にオーケストラと一緒に録音した時に編曲されたものを元に、オリジナルに手を入れていたのです。その違いは、最初のピアノのイントロでわかります。さらに、この、オペラ版ではフルート2本で演奏される「ジプシーの歌」のイントロ部分は、ピアノだけで演奏されるのが、オリジナルの形でした(中にはオリジナルを使っていても、この部分だけはフルートで吹いている人もいましたが)。で、この楽譜では問題の音はすべて「Dシャープ」だったので、オリジナルの楽譜はオペラ版と同じ音だったことがわかります。
 では、ゴールウェイ自身は果たしてどうだったでしょう。なんと、その78年の録音では「Dシャープ」で吹いていたではありませんか。要するに、これは単に楽譜を印刷した時のミスだったのですよ。これは、何度も聴いていた録音でしたが、それを聴いた時点で楽譜の間違いに気づくべきだったのでしょうかね。
 YouTubeを探したら、ゴールウェイがこの曲をピアノ伴奏で演奏している映像が2種類見つかりました。1989年に撮られたというビデオでは、この楽譜のピアノ譜の校訂者としてクレジットされていたフィリップ・モルが伴奏で、もちろんゴールウェイ版を使っていましたが、ここでもきちんと「Dシャープ」でしたね。そして、もう1本のビデオはごく最近のものでしたが、ピアニストは別の人で、そこではゴールウェイ版ではない楽譜が使われていましたよ。二重の意味で、ゴールウェイに裏切られてしまったような気がしました(サギに遭ったと)。まっ、本人に悪気はないのでしょうが。
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by jurassic_oyaji | 2015-02-20 22:18 | 禁断 | Comments(0)