おやぢの部屋2
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MOZART/Concerto for Fl and Hp, Sinfonia Concertante for 4 Winds
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Per Flemström(Fl), Birgitte Volan Håvik(Hp)
Pavel Sokolov(Ob), Leif Arne Pedersen(Cl)
Per Hannisdal(Fg), Inger Besserudhagen(Hr)
Alan Buribayev, Arvid Engegård/
Oslo Philharmonic Orchestra
LAWO/LWC1071(hybrid SACD)




LAWOという、今まで手にしたことのなかったレーベルがSACDを出していたので、ちょっと気になって3点ほど買ってみました。そもそも、この名前がちょっと謎めいていますね。これはいったいどんな意味を持った言葉なのでしょう。まさか、インスタントラーメンでは(それは「ラ王」)。
これはノルウェーのレーベルで、サックス奏者でもあるプロデューサーのVegard Landaasと、エンジニアのThomas Woldenの二人によって運営されています。レーベル名はそれぞれのラストネームの「La」と「Wo」をつなげたもの、2008年に最初のCDをリリースしていたようですね。
SACDを出すようになったのは最近のことのようですが、やはり録音には自信があったのでしょう。公式サイトではハイレゾ・データもダウンロードできるようになっています。このアルバムでは24/96しかありませんが、別のものではなんと128DSD(SACDでも64DSD)や、DXD(24/352.8)などという、大半のDACでは対応できないほどの「超ハイレゾ」のスペックのデータまで用意されています。
まあ、そんな数値はどうでもいいことで、要は聴いてよい音がするかどうかだけです。このアルバムは、ご当地オケ、オスロ・フィルをフィーチャーしたシリーズとしてスタートしたもののようですが、そのオーケストラの管楽器の首席奏者をソリストとして、モーツァルトの作品が2曲(正確には1曲)収められています。しかし、指揮をしているのは現在のこのオーケストラのシェフであるヴァレリー・ペトレンコではなく、アラン・ブリバエフとアルヴィド・エンゲゴールという2人が1曲ごとに指揮をするという、ちょっと変則的なブッキングです。録音時期に2か月の隔たりがあるので、その時に都合の良い指揮者が使われた、というだけのことなのでしょうが。
1曲目の「フルートとハープのための協奏曲」では、それほど精緻とは言えないものの、かなり落ち着いた渋い音が聴こえてきました。おそらく、全体の音をバランスよくまとめるというのが、エンジニアのポリシーなのでしょう。ここでソロを吹いているペール・フレムストレムという首席フルート奏者は、1986年に副首席奏者としてこのオーケストラに入ったそうですから、もう30年近くここで働いていることになります。まさに「レジェンド」という貫禄を誇っていて、手堅い演奏を聴かせてくれますが、やはりあちこちすり減っていて、ハッとさせられるようなスリリングな部分はまず見当たりません。というより、一応モーツァルトということでところどころに軽い装飾を入れているのですが、それをちょっと見当はずれの個所でやっているものですから、別の意味でハッとさせられてしまいます。
もう一つの曲は、有名な「4本の管楽器のための協奏交響曲」ですが、モーツァルトが作ったフルート、オーボエ、ファゴット、ホルンというソリストたちのために作られた曲の楽譜はなくなってしまっているのは、ご存知の通りです。これには「K.297B/Anh.9」という番号が付けられ、「紛失したもの」として扱われていますが、ロバート・レヴィンによって「復元」された楽譜は存在します。昔から演奏されていたものは、それを誰かがソロ管楽器のフルートをクラリネットに変更して「捏造」した「偽作」ということで、それをあらわす「Anh.C14.01」という番号が付けられています。それまでは「K.297b」と呼ばれていました。

ですから、このアルバムのジャケットや、サイトに「K.297B」とあれば、これは当然フルートが入っている編成の「レヴィン版」だと思ってしまうじゃないですか。しかし同時に、なぜクラリネット奏者の名前があるのか、という疑問もわいてきます。もちろん、聴こえてきたのは偽作である「297b」の方でした。
こちらの方、ソリストたちのアンサンブルも確かでなかなか楽しめますが、肝心の録音が、特にホルンの妙な共鳴が抑えられていなくて、完全に破綻しています。

SACD Artwork © LAWO Classics
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by jurassic_oyaji | 2015-03-05 21:14 | フルート | Comments(0)