おやぢの部屋2
jurassic.exblog.jp
ブログトップ
フラスキータの結婚相手が腹上死
 3月30日の「禁断」に書いたことですが、今度の演奏会でのレパートリー「カルメン」の中の「カルタの三重唱」という、オペラの中では第3幕で歌われる曲では、楽譜によって歌手が歌うパートが異なっています。指揮者はギロー版を使っていたので、ソリストが楽譜と違うところを歌っていたので、そんなことに初めて気が付いたのですね。もちろん私もそんなことになっているなんて全然知りませんでしたから、その後いろんな楽譜を調べて、確かにギロー版とアルコア版とでは全く違っていることを確認しました。こんなこと、実際に自分で演奏しない限り一生気が付かなかったでしょうね。いや、今回はたまたまソリストが入ったからそんなことが分かったので、普通にオケだけの組曲版を演奏していたのではなおさらわからないことでした。
 その時に、プログラムに載せる対訳も歌手が歌っているアルコア版と同じものにしておかなければいけないと、例のOさんにはすでに送ってあった対訳の原稿の、配役が違っているところは連絡しておきました。完成したゲラは、そこがきちんと直ったものだったのは、もちろんのことです。そこに、指揮者から、ソリストたちと打ち合わせをする機会があるので、プログラムの原稿を見せてほしいという連絡があったそうです。ですから、もう出来ていたそのゲラを送ってもらいました。まあ、私にとっては「答え合わせ」のようなものですね。きっと、100点満点で帰ってくることでしょう。
 きのう、その「採点結果」が届きました。それによると、「ほぼ、この通りでOKだが、○○を直せばより正確」ということなのだそうです。1か所ダメを押されてしまいました。そこを見てみると、直した部分ではきちんと登場人物のフラスキータとメルセデスが別の行になっていたのに、その○○というところでは、名前がフラスキータ、メルセデスと並んでいるところに、それぞれの歌詞が横に並べて書かれていたのですね。そういう風に名前が並んでいるところでは、二人が一緒に同じ歌詞を歌っていて別に直すことはないので、そこもそうだと思って見過ごしていたのですね。残念!でも、これで間違っていたところをきちんと直すことが出来ましたから、完璧な対訳が出来ましたよ。ということは、なかなか世間では見かけない、「アルコア版に忠実な対訳」が完成したことになります。
 つまり、楽譜では6/8に変わった後に出てくるその二人のそれぞれのソロが
 アルコア版ではこういう感じになっているのですよね。フラスキータは若い恋人が出来て、メルセデスはお金持ちの老人から結婚を望まれるといううまい話です。その結果。
 となるのですよね。ここが、直す前は名前が逆になっていました。
 これが、この対訳の元の資料だったカラヤン版(ギロー版)のCDの対訳では、
 このように、その「予言の主」が逆になっています。しかも、アルコア版で演奏しているはずのラトル盤の対訳でも、
 このように、ギロー版と同じですね。そして、「アルコア版を元にした」そうで、内容には定評のあるはずの音楽之友社の「オペラ対訳ライブラリー」でも、やはりギロー版のようになっている上に、上のあとの方の歌詞が今度はアルコア版という、不思議なことになっています。
 ほんとうに、日本のレコード会社や音楽出版社ではまともな対訳ひとつ作れないのだな、とがっかりしたところに、1972年に録音されたバーンスタイン盤のリマスターSACDが届きました。それはアルコア版なのですが、この対訳では
 と「正しく」なっていましたよ。
[PR]
by jurassic_oyaji | 2015-04-12 21:11 | 禁断 | Comments(0)