おやぢの部屋2
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CDの帯原稿を書いたことがあります
 今練習しているショスタコーヴィチの「交響曲第7番」のパート譜は、もちろんレンタル譜ですが、それは「手書き」で作られたものでした。同じショスタコーヴィチでも、需要の多い「5番」などではちゃんとPCで浄書したものが出来ているのですが、「7番」ではそれほどの手間をかけてもコスト的に合わないのか、手書きのコピーが提供されています。それでも、一応日本での販売権を持っている全音が作ったものなので、オリジナルのパート譜よりはかなりきれいなものにはなっているのでしょうね。
 しかし、なんせ手書きですから、ミスプリントは避けられず、あちこちのパートから「間違い」が指摘されています。チェロでは拍子記号が間違っているとか、ヴィオラでは音符が1拍分余計に書かれているといった、ほんとにしょうもないミスです。もちろん、フルートにもかなり間違いがあって、いくつかはすでに直しておきましたが、実際に合奏で吹いていると、隣のオーボエとユニゾンのはずなのに、音が一つ違っていたりしたので、あわててスコアを見てみたらフルートにだけ余計なナチュラルが付いていましたし。
 このパート譜を実際に作ったのは、「東京ハッスルコピー」というところだというのは、しっかりパート譜に印刷してありますから分かります。そこで、どんな会社だろうとそのサイトに行ってみたら、写譜業界ではかなり実績のあるところであることが分かりました。PC浄書ももちろんやっているのでしょうが、放送の現場などで、パート譜がすぐ欲しいようなところでは、やはり手書きの方が断然早いので、まだまだ需要があるのでしょう。
 そこに、こんな「お知らせ」が掲載されていました。あの一連の「名作」を残した作曲家の作品も、ここが一手に引き受けていたのですね。何でも、最近外国のオーケストラが日本で「HIROSHIMA」を演奏する予定だったものが、別の曲に差し替えられたということがあったのだそうですが、そもそも楽譜が使えない状態なのでは、演奏は無理だったのでしょう。
 そんな「事件」のもう一人の当事者、新垣隆さんは、このところバラエティ界から引っ張りだこの「タレント」になった感がありますね。きのうなどは、なんとメインキャストとして1時間持たせるという、もはやその辺の「お笑い」顔負けの存在感を示していましたよ。その中では、あの1年ちょっと前の記者会見の映像なども出てきましたが、もはやあの時とは別人のように客観的にそれを見ている新垣さんの姿を見ていると、この方は外見以上のしたたかさをもった人なのではないか、という気がしてきます。きのうの番組の「テーマ」は、「頼まれたら断れない人」ということで、新垣さんはあたかもそのような「弱い」人間であったために、つい流されてあのような「ゴーストライター」稼業に手を染めることになってしまったかのような印象を与えるようにふるまっていましたが、それが露見して逆に周辺が好意的な態度を示し、ごくフツーにメディアに露出するようになってくると、おそらく新垣さん自身も喜んでそれに対応し始めたのでは、という経過が見事に透けて見えるのですね。結局、今のメディアに求められるのは「楽しませてくれる人」なのですから、今までそれを一手に担ってきた「お笑い」に替わって、新垣さんのようなプロの「エンターテイナー」が台頭してくるのは、当然のことなのです。そう、作曲家という職業は、かつては雇い主を「楽しませる」ためのものでした。しかも、彼らはそれを達成させるために血のにじむような修練を積み重ねてきているのですから、単なる「一発芸」だけでその場限りの芸を披露するだけの「お笑い」とは素養がまるで違います。新垣さんの「タレント」としての人気は、しばらくは続くのではないでしょうか。もちろん、彼が飽きられたと誰しもが認めるようになったころには、見事にメディアから姿を消していることでしょうが。
 彼は、「ゴーストライター」業にある種の喜びを感じていたようですね。自分の名前は出ないものの、自分が作ったもので世の中の人が喜んでくれたことがうれしかったのだそうです。その気持ちは、実際に何度かゴーストライターに手を染めたことのある者としては、とても共感できるものです。
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by jurassic_oyaji | 2015-05-27 00:14 | 禁断 | Comments(0)