おやぢの部屋2
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怪傑ハリマオ
 最近、わが社の社長は昔のテレビドラマの主題歌にハマっているようなんです。だいぶ前にこんなLPを買っていたそうなんですが、それを見つけ出して、昔はよく聴いていた主題歌を改めて聴きながら懐かしんでいるみたいですね。
 ある時、「『ヨク・ハモル』という合唱団、知ってるか?」と私に聞いてきました。なんでも、そんな懐かしい主題歌を歌っている人の中に、そういう名前の男声合唱があったのだそうです。まあ、私はそういうことには詳しいので知っていると思ったのでしょう。でも、そんな名前の団体は私も全く聞いたことがありません。まあ、あのころの主題歌などはそれだけのために人を集めて、それらしいクレジットを付けたものがありましたから、まあそんなものだろう、とは答えておきましたけどね。
 そうしたら、社長はこのレコードを持ってきて見せてくれました。
 確かに、ライナー(ジャケットの裏側)にはさっきの名前とは微妙に違ってますが、いかにもその場しのぎのような名前の「コーラス」のクレジットがありますね。「ヨーク・ハー・モール」ですって。ヨークベニマルの社員が「ロ短調ミサ」を歌うために作った合唱団ですかね。
 ところが、これを聴いてみると、そんないい加減なものではなく、とてもしっかりとしたコーラスでした。でも、逆に音がよすぎます。しかもステレオ。確かこんなのが放送されていたのは60年代でしたから、もっとしょぼい音を予想していたのに。そこで、このレコードをよく見てみると、1983年にリリースされたものでした。どうりで、音がいいはず。これはドラマの主題歌のオリジナルではなく、それこそ80年代にはもう大人になってしまったかつてのそんなドラマのファンをターゲットにしたカバー・アルバムだったのですね。でも、このジャケットや帯コピーを見れば、普通はオリジナルが入っていると思ってしまいますね。
 となると、このコーラスの正体も分かります。いや、これは聴いてすぐにデューク・エイセスによく似ているな、しかしオリジナルはデュークのはずはないし、と思ったのですが、間違いなく80年代のデュークですよ。途中には谷さんと谷口さんのソロも出てきますし。
 こちらも、毎日テレビで見ていたドラマですから、主題歌はよく知っていますし、「主題歌:ダーク・ダックス」というテロップが出ていたのも覚えています。しかし、このコーラスはもちろんダークの声ではありません。もっとメリハリのきいた、デュークそのもののコーラスでした。
 これは、メインヴォーカルが三橋美智也だったはずですから、聴こえてきたのが全く別物の張りのあるテノールだったので、カバーなのはすぐわかります。それよりも、この名前に見覚えがありました。飯野さんといえば、この後谷口さんが亡くなった時に、新メンバーとしてデュークに加入した方ではありませんか。もうこの時点でデュークと飯野さんはつながりがあって、だからすんなりメンバーチェンジが出来たのですね。なんか、歴史の裏側を垣間見た思いです。
 このLPを出したのは「ユピテルレコード」というところでした。デュークはずっと「東芝レコード」の専属でしたから、ほかのレーベルで仕事をするときには「本名」を出すわけにはいかず、こんなふざけた名前を付けていたのですね。
 このレコードには、こんな「シール」がおまけとして同封されていました。まあ、これも懐かしさをくすぐるグッズではありましたね。これを目当てに買った人もいたのではないでしょうか。こんなシールがあれば、当然「エイトマン」や「鉄人28号」の主題歌も入っているだろうと、普通は思うでしょうが、このレコードにはそのほかの「スーパージェッター」や「宇宙少年ソラン」、そして「鉄腕アトム」も含めて、シールのキャラが活躍するアニメの主題歌は、全く入ってはいませんでした。
 そんないい加減な商売をやっていたせいでもないのでしょうが、このレコード会社はこの翌年、倒産してしまいます。
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by jurassic_oyaji | 2015-06-19 21:20 | 禁断 | Comments(0)