おやぢの部屋2
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BEETHOVEN/Symphonies 7 8 9







Michael Gielen/
Rundfunkchor Berlin
SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg
EUROARTS/2050667(DVD)



最近はネットラジオがおおはやり、何しろバイロイト音楽祭などの生放送が、日本にいてもリアルタイムでイロイロト聴けてしまうのですからすごいものです。パソコン(と、ネット環境)さえ持っていればたとえ「リング」全曲を聴いたとしても、そのための費用は一切かからないというのがありがたいですね。ただ、こういう放送用の音源が後になってそのままCDになったときに、普通のCDと全く変わらない価格で販売される、というのには、「なんか変」とは感じられないでしょうか。確かに、昔はレコード会社が放送局と共同制作をして、それなりに手を加えた後に製品になったものですから納得は出来るのですが、最近出ているものは放送時に使った音源と全く同じもの。ラジオを通せばタダで聴けたものに、お金を払うというのは、ちょっと間違っているのではないか、とは思いません?確かに音のクオリティの違いはあるでしょう。しかし、同じようなケースでオペラの場合でしたら、音声はCD以上、映像もDVD、あるいはそれ以上の解像度の「ハイビジョン」が「タダ」で放送されているのですよ。しかも日本語字幕付きで。
そんな割り切れない思いを抱きながらも、日本では決して放送を通して見ることの出来ないようなプログラムがDVDになったとなれば、食指は動いてしまいます。なにしろ、今回のギーレンのベートーヴェンは、正価4490円のところがキャンペーン価格で1990円、これで3曲も入っていれば、まあリーズナブルだと許す気にもなれるでしょう。
音だけではなく映像でシンフォニーを鑑賞する時には、どうしても音楽以外の要素が目に入ってしまいます。この場合も、管楽器の首席奏者の違いとか、編成の違い、使っている楽器など、さまざまなものが気になってしまい、つい演奏に浸るのがおろそかになってしまいます。7番でソロを吹いているフルート奏者は、かなりお年を召した方、しかし、どぎついアイラインを引きまくったその念入りのメークには、思わず引いてしまいます。背中を丸めて、上目遣いに指揮者を眺める仕草はまさに「老婆」、こんなものはアップにして欲しくはありません。8番と9番になると、このポジションが別の人に変わります。この人もやはりかなりのお年の女性なのですが、こちらは殆どスッピンの潔さ、楽器も木管(パウエル?)で渋く決めています。そんな風にトップが変わっただけで、オーケストラ全体の音色まで変わるということが、映像付きではよく分かること、もっと目立つティンパニが違う8番と、7、9番では、勢いが全く違っていました。面白いのは、8番だけでピストン式のトランペットを使っていること。他の曲ではロータリーでしたので、ちょっと不思議です。
そんな中で、やはりギーレンの指揮の様子がつぶさに分かるというのは大きな収穫でした。彼のあの隙のない演奏が一体どのような指揮ぶりから生み出されているのか、納得できたような気がします。決して感情に振り回されることのない冷静さの中で、必要なところだけで見せるエモーションが、非常に効果的に見えました。
彼の場合、ベーレンライター版を使ったりはしていないのですが、9番第4楽章の例のホルンの不規則なシンコペーションのところだけ、自筆稿を採用していたのが、興味深いところです。
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by jurassic_oyaji | 2005-08-10 20:02 | オーケストラ | Comments(0)