おやぢの部屋2
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「天花」は本当にひどいドラマでした
 栞子さんの新刊はなかなか出ないし、近藤史恵もあらかた読み終えてしまったので、もう時間つぶしに読む本がなくなってしまった、どうしようと思っていたら、久しぶりに東野圭吾の新刊が出ました。あ、ご存知でしょうが私は小説をハードカバーを買って読むという習慣はないので、「新刊」といえば文庫本に限定させていただきます。
 さっそく買ってきたのですが、彼の本の恐ろしいところが、一度読み始めると最後まで一気に読まないと済まされないようになってしまうことです。本当にそのあたりの進め方は上手なんですよね。ですから、他に急ぎの仕事があるときなどには決して読み始めてはいけない、ということは分かっていました。これが望月麻衣(知ってます?「京都寺町三条のホームズ」シリーズ)なんかだったら、簡単に中断できるんですけどね。
 ですから、もう買ってしまったらすぐに読みたかったのですが、そこは抑えて我慢していましたよ。でも、やはり誘惑には逆らえず、とうとう最初のページを開けてしまいました。そうしたら、いきなり「仙台市」なんて地名が出てくるじゃないですか。東野さんの作品で仙台が登場してきたことなんてありましたっけ?井坂幸太郎ならいざ知らず(余談ですが、テレビで見た「グラスホッパー」はひどかったですね。脚本が悪かっただけなのか、原作もあの程度だったのかは分かりませんが、原作を読みたいとは全く思えませんでした)。それも「宮城野区萩野町」なんて、やたらマニアックな地名が出てきます。確かに、あの辺だったらこんな安アパートがありそうだという気になりますから、かなりのリサーチがかかっているようですね。
 と思ったら、しばらくすると「国見ヶ丘」なんてのも出てきましたよ。高級住宅地のような描写も的確なものですから、やはりちゃんと現地まで来ていたのでしょうね。ただ、そこに行くのに、「仙山線東北福祉大前駅」を降りて歩く、というのですね。あのあたりはしょっちゅう車で通っていますが、「福祉大前駅」から「国見ヶ丘」って、結構な距離があるんじゃないでしょうかね。その間には「貝ヶ森」という別の住宅地もありますからね。念のため地図で調べてみたら、その駅から貝ヶ森と国見ヶ丘の境目まででもほぼ1キロありましたし、国見ヶ丘の真ん中あたりまでだと3キロぐらいは優にありそうでしたね。そこを歩いていくのはちょっと大変だな、と思いましたが、まあ別に小説だから構わないのでしょう。なんたって、「連続テレビ小説」(いわゆる「朝ドラ」)では、根白石から定禅寺通りまで七夕用の竹を「歩いて」運んでくるという設定があったぐらいですから。今測ってみたら、15キロ以上ありましたよ。
 この小説は、加賀恭一郎シリーズ。となると、テレビや映画でこの主人公を阿部寛が演じていましたから、読んでいるとまず彼の顔が頭に浮かんできます。まあ、それはそれで、ある意味リアリティがあっていいのかもしれませんが、ああいうイメージを押し付けられてしまう、というのも困ったものですね。いや、別に彼がミスキャストだというわけでは全然なくて、彼のインパクトがあまりに強すぎるので、他の人を思い浮かべることが不可能になってしまう、ということです。でも、私としては、もうちょっと線の細い人のようなイメージがあるんですけどね。だったら誰が良いんだ、と言われても、すぐには思い浮かびませんが。
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 現時点では、ちょうど半分ぐらい読み終えたところです。これがその文庫本の表紙ですが、これは「明治座」のホールでしょうね。ここでは花道がありますが、調べたらこの花道は演しものによっては取り外して客席にすることもできるそうなのです。ここに登場する演目は、歌舞伎を現代風にアレンジしたもののようですが、この花道はあったのでしょうか。というか、これが表紙になっているということは・・・。
by jurassic_oyaji | 2016-09-21 21:37 | 禁断 | Comments(0)