おやぢの部屋2
jurassic.exblog.jp
ブログトップ
STRAUSS/Eine Alpensinfonie, Tod und Verklärung
c0039487_23260889.jpg



Mariss Jansons/
Syphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
BR/900148




きのうまで来日していて、西宮、名古屋、川崎、そして東京(2日間)でコンサートを行っていたヤンソンス指揮のバイエルン放送交響楽団の、最も新しいCDです。シュトラウスの「アルプス交響曲」と「死と変容」のカップリングですが、「アルプス交響曲」は先月のミュンヘンでのコンサートのライブ録音ですから、それこそ、あのウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」並みのスピードでのリリースですね。店頭に並ぶのは12月になってからになってしまうのですが、たまたまおとといのサントリーホールでのコンサート(曲はマーラーの9番)に行ったら、そこで先行発売されていました。
何しろ、生でこのオーケストラの圧倒的なサウンドを体験してしまった直後ですから、はたしてCDで同じような体験が味わえるのかが、とても心配でした。しかし、ガスタイクで録音された「アルプス交響曲」は、しっかりとまだ耳に残っているあのサウンドを届けてくれていました。もちろんCDですから限界はあります。たとえば、弦楽器の瑞々しさなどは、聴きはじめたあたりでは「なかなかやるじゃん」とは思ってみても、長く聴いているとやっぱりCDの音だな、という気にはなってきます。でも、それはほんのちょっと頭の中で修正を加えれば、コンサートで聴いた音とほぼ同等なものに変わります。
一方の管楽器や打楽器は、マイクのセッティングのせいでしょうか、ひょっとしたらコンサートよりも明晰な音が聴こえていたかもしれません。
サントリーホールでこのオーケストラを聴いた時に気が付いたのが、ティンパニの何とも言えぬ存在感です。それは、単にアクセントを付けるだけではなく、他の楽器が音を伸ばしている間でもその和音の中にピッタリはまりこんで、まるでオルガンの低音のような持続音としての役割まで担うという、打楽器とは思えないような不思議な雰囲気を醸し出していたのです。
そんな印象が、この「アルプス交響曲」からも伝わってきました。言ってみれば「物静かなティンパニ」といった佇まいでしょうか。これはとても魅力的なことだったのですが、さらにすごいのは、本来の「リズム楽器」という特性もきっちりと主張していた、ということです。この曲では何度も何度もオーケストラ全体がクライマックスを迎える場面が登場します。そこでのティンパニは、その盛り上がりを支えると同時に、そのエクスタシーがたどり着く頂点を明確に知らしめる役割も持っていました。そして、特にライブでは興に任せるあまりその頂点がいくらか鈍くなりがちなのですが、このティンパニだけは冷静に、まさにあるべきポイントで正確にパルスを入れていたのです。
「死と変容」は2014年の録音。これは会場がヘルクレス・ザールですし、エンジニアも別の人なので、なんともインパクトに欠ける録音になっていました。弦楽器の音などはしょぼすぎます。
リリースを急いだせいでしょうか、CD制作時のミスが結構見られます。まず、トラックナンバーの表記が間違っています。ブックレットでは「18 Gewitter und Sturm, Abstieg」とありますが、これは「19」の間違い、

そして、ジャケット裏では「死と変容」のトラックが「22」となっていますが、これも「23」の間違いです。

さらに、これはライブとは言っても複数のテイクをつなぎ合わせているので、正しくはトラック「19」の3分12秒付近で、つなげた際のクロスフェードがうまく行かなかった跡がはっきり分かります。
トラックナンバーの件をFacebookページ経由で代理店に教えてあげたら、それなりの措置を講じるようなコメントが返ってきましたが、以前こんなひどい対応に終始した代理店ですから、どうなることやら。そこが作った帯では「死と変容」の録音会場がこんなことなっていましたし。

発売前に「フライングゲット」出来たのはうれしいのですが、代理店にとっては泣きたくなるような結末でしたね(それは「クライングゲット」)。


CD Artwork © BRmedia Service GmbH
[PR]
by jurassic_oyaji | 2016-11-29 23:29 | オーケストラ | Comments(0)