おやぢの部屋2
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7700万ユーロだったものが、7億8900万ユーロに
 大型練習も終わりですね。外で遊んでばかりいないで、たまっていた録画を見るのにも、少し時間を使わないと。そこで、BSでON AIRされた直後にちょっとだけ見てみた「エルプ・フィルハーモニー」のドキュメンタリーをきちんと見ることにしました。もうおなじみでしょうが、今年の1月にハンブルクに完成した新しいコンサートホールがこの「エルプ・フィルハーモニー」です。エルベ川の河畔に建っているので「エルプ」なんですね。
 なにしろ、ものすごく大規模なホールで、ホール・マニアである私にとってはよだれが出るようなすごいものですが、それが出来るまでにはかなりの困難があった、という噂は聞いていました。それを、実際に計画が始まった時点からずっと追いかけていたスタッフがいて、その10年以上に渡る記録が、詳細にまとめられているのです。つまり、計画から完成までに「10年以上」かかってしまったということですね。いくら大きなホールだから言って、これは建設期間としてはあまりに長すぎます。
 これは、作っている途中で様々な問題が発生して、工事を中断せざるを得ないような状況に陥ってしまったからです。それに伴って建設費も当初の見積もりのなんと10倍もかかってしまったというのですから、これは最悪の事態ですね。ただ「素晴らしいホールが出来た」と手放しで喜ぶわけにはいかないでしょう。
 でも、現実にこういうことが起こったということは、これからこういうものを作るときにもそんなことが起きる可能性は十分にある、ということですよね。この国でも、すでに、さる国家的な事業の建設に関しても、同じようなスキャンダルは騒がれていましたからね。
 仙台市あたりでも、音楽ホールを建てようという動きはあるようですが、果たして担当している方々にこれほどの覚悟があるのかどうかは、とても疑問です。

これが完成したホールの中。

そして、外観をバックにドキュメンタリーのタイトル。

続いて、スタッフのクレジット。

豊田さんの仕事ぶりが、克明に紹介されています。

建物のもとの姿。

中身をくりぬいて、外壁だけを残します。

その上に、ガラスの外壁の建物を乗せます。

多くの市民の反対運動もありました。

 「世界最高の音楽ホールを作ろう」と言い出したのは一個人、それに行政や市民団体も賛同して、プロジェクトは動き出したのですが、外壁のガラスや内装材を作るのにもものすごい経費が掛かっている上に、建設を始めてから強度に問題が出てきたり、ホールの部分を組み立てるのに予想していなかった手間がかかったりして、予算はどんどん増えていきます。責任を巡って裁判まで起こされるという事態になったというのですから、どうしようもありませんね。良識ある市民から反対の声が上がったのは当然のことだったのでしょう。
 もし、本気で仙台市に音楽ホールを作ろうとしている人がいるのであれば、これは「反面教師」として必見の映像です。
 それでもホールは完成し、盛大にオープニング・コンサートが開催されました。その模様も放送されました。これは、前半と後半がそれぞれ、いくつかの曲をエンドレスに演奏するというユニークなもの、オーケストラの現代曲の後にルネサンスの合唱曲が客席で歌われていたりしました。前半の最後には、メシアンの「トゥーランガリラ」の最後の楽章が演奏されましたが、そこにこんなコメントが。
 私は昔からのファンで、普通は「トマ・ブロシュ」という、オンド・マルトノ奏者です。ただ、いくら見てもこのキーボードだけしか見えず、この楽器特有のスピーカー群が見つかりません。
 そこで、色んなアングルの映像をしっかり見直してみたら、こんなところにありました。グランドピアノの脇にブロシュと彼の楽器がありました。
 その部分を拡大してみると、このあたりにキーボードがまとめて配置されていることが分かります。ブロシュの後ろにあるのがスピーカーなのでしょうが、なんかしょぼいですね。彼の前にあるのはツィンバロン。この前に演奏された曲で使われていました。さらに上手寄りにあるのが、チェレスタとジュ・ドゥ・タンブルですね。
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by jurassic_oyaji | 2017-05-07 21:11 | 禁断 | Comments(0)