おやぢの部屋2
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 子供のころは、「少年サンデー」と「少年マガジン」を創刊号からずっと読んでいましたが、大人になってからはそういう習慣はなくなっていました。かろうじて「ビックコミックオリジナル」だけは、毎週欠かさず立ち読みをするだけです。それも、最近では読むものが極端に少なくなっていて、「黄昏流星群」と「どうらく息子」しか読まないようになっていましたね。それ以外のものは、全く読もうという気にならないのですよ。特に絵が、生理的に受け入れられないようなものばかりで。とりあえず「どうらく」の方は読みごたえがあるので、毎号楽しみにしていました。
 ところが、きのうの最新号を見てみたら、その「どうらく」が載ってません。よくよく考えてみると、その前の号でも読んだ覚えがありません。そう、それでもう1度読み返して確かめてみようと思っていたら、すでに次の号が出ていたんですね。休載なのかな、と目次を見ても何の告知もありません。そうしたら、なんとこれはもう終わっていたというのですね。ですから、その「最終回」は確かに読んでいました。でも、記憶をたどると、とてもこれが最後とは思えないような内容だったような気がしますけどね。物語からしても、まだまだ先があるような作り方でしたし。
 ということは、これは体のいい「打ち切り」だったのでしょうか。なんか、とても気になります。
 もう一つの「黄昏」も、もうただ習慣で読み続けている、というだけですね。最近は完全に予想通りの展開、つまり、全く当たり前の結果しか出てこないというのには、本当にがっかりさせられます。もうストーリーを作り出すことが出来なくなっているのですから、潔く引退したらいいのにな、と思ってしまいますね。今の養殖漁業の話が終わったら、もう「オリジナル」を立ち読みすることはなくなるでしょう。これも創刊号以来という長い付き合いでしたが、これが潮時というものです。何事にも終わりはあります。
 こんな先が見通せる安直なコミックではなく、もっと強固なプロットを持った本は、やはり読んでよかったと思えるものがたくさんあります。最近読んだのが、この2冊。
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 「京都寺町三条のホームズ」は、なんか軽いものが読みたくて「ジャケ買い」した第1巻がとても面白かったので、続巻が出るたびに読んでいます。それが今では7巻目、高校生だった主人公がそろそろ大学生になってしまうので、もうこのシリーズも終わりかな、と思って読んでみると、あとがきにはまだ続ける用意があるようなことが書いてあったので、まずは一安心。この作者だったら、いたずらに長引かせて「黄昏」の轍を踏むようなことはないでしょう。というのも、巻を重ねるにつれて、どんどん中身が濃くなってきていますからね。最初のころは、なんとも他愛のない話だったのが、今回などは恐ろしいほどの深いところまで行きついていましたよ。ある意味、登場人物の成長譚なのですが、作者自身も成長しているというのがよく分かります。
 成長はやはりどんな人にも必要なものなのではないでしょうか。それをやめてしまった人には、もう何の興味もなくなってしまいます(〇谷〇喜とか)。
 もう一つの東野圭吾については、もう完成されている世界ですから、新しい本を読んで裏切られたことはありません。ただ、この「虚ろな十字架」では、途中でちょっと「これは」と感じてしまうような場面がありました。ちょっと、「主張」が強すぎるんですよね。それも、かなりデリケートな問題で、相当の断定的な主張が登場人物から発せられるんですよ。ちょっと引いてしまいましたね。でも、それにはきちんと意味があったことが、最後になると分かります。いつもながらの、どこにも無駄のない伏線がきちんと張られていたのでした。つまり、清貴くんが葵ちゃんと別れたようなものなんですね。
by jurassic_oyaji | 2017-05-21 21:27 | 禁断 | Comments(0)