おやぢの部屋2
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VERDI/Requiem
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Erika Grimaldi(Sop), Daniela Barcellona(MS)
Francesco Meli(Ten), Michele Pertusi(Bas)
Gianandrea Noseda/
London Symphony Chorus(by Simon Halsey)
London Symphony Orchestra
LSO LIVE/LSO 0800(hybrid SACD)


オーケストラによる自主レーベルとしては先駆的な役割を果たしていたロンドン交響楽団のLSO LIVEレーベルですが、そのクオリティの高さと安定したリリースでは、他の同様のレーベルを寄せ付けない勢いです。なんと言っても、最近のリリースは全てハイブリッドSACD、場合によってはBD-Aというハイレゾのメディアですからね。そんな好調なリリースの積み重ねで、今回のアイテムは品番が「800」にもなっていました。ここは確か「001」から始まるシリアル・ナンバーがそのまま品番になっていたはずですから、ということはもう800点もの録音が揃ってしまったのでしょうか。
いや、いくらなんでもそれは多すぎます。あのNAXOSとは違ってこちらは年間のリリースはせいぜい十数タイトルでしょうから、出来てから20年にも満たないレーベルでそれだけのタイトルがあるわけがありません。その「謎」を解くために、カタログを調べてみたら、なんと、その品番からは200番台から400番台が欠落していたのです。
2000年頃から始まったこのレーベルは、当初はCDしか出していませんでしたが、やがて、SACDもリリースするようになり、それを500番台からスタートさせたのです。たとえば、コリン・デイヴィスが指揮をした「運命」などは、CDでは「090」SACDでは「590」といった具合で(例外もあります)CDとSACDの両方の品番があったのですが、しばらくすると、ハイブリッドSACDに一本化されるのです。ですから、実質的に使われている品番はせいぜい500、その中で製品として今でも流通しているのは150点ぐらいでしょうか。
最近は録音フォーマットもDSD128(SACDの2倍のサンプリング・レート)が採用されるようになり、さらに凄さを増したこのレーベル、今では少なくなってしまった最低でもSACDでのリリースというスタンスを、この先も堅持していってほしいものです。
そんな、SACDならではの繊細な音色と幅広いダイナミック・レンジは、今回のヴェルディの「レクイエム」のような曲ではとことん威力が発揮されることになります。冒頭「Requiem aeternam」の、耳をそばだてないことには聴こえてこない超ピアニシモから、「Dies irae」でのオーケストラと合唱の咆哮による超フォルテシモ、さらにそこにバンダのトランペット群が加わった「Tuba mirum」でのスペクタクルな音場と、この曲で再現してほしい音が見事に眼前に広がります。もちろん、どこを取ってもひずみや混濁は皆無です。
まずは、サイモン・ハルジーに率いられた合唱がそんなサウンドを支えてくれています。ピアニシモの肌触り、フォルテシモの質感と、申し分ありません。ハルジーという人は、サイモン・ラトルとともにバーミンガム市交響楽団を支えてきた合唱指揮者ですが、ラトルがベルリン・フィルに移ると、彼もバーミンガムのポストはそのままに、ベルリン・フィルと密接な関係にあるベルリン放送合唱団の指揮者に就任します。そして、ラトルがベルリン・フィルからロンドン交響楽団に移るタイミングを待たずに、2012年からはロンドン交響楽団の合唱団のシェフとなっていたのでした(2015年まではベルリン放送合唱団の指揮者も務めていました)。
そして、4人のソリストも、期待の新人と安定したヴェテランをバランスよく配した豪華なもの、この曲にふさわしいオペラティックな歌い方で満足感を与えてくれます。声が伸びるだけでなく、まさに感情が込められたオペラ・アリアとしてそのテキストの情景までも伝わってくる劇的な歌は、「宗教曲」というチマチマした範疇を超えて感動を与えてくれています。
それらをまとめるノセダの指揮は、とてつもない推進力を持っていました。知る限りでは、ジョルダン盤トスカニーニ盤に次ぐ速さです。特に何回も現れるエネルギッシュな「Diesi irae」は、胸がすくような爽快感にあふれています。普通はCDでは2枚は必要なこの曲が楽々1枚に収まっているのは、そのせいだ

SACD Artwork © London Symphony Orchestra

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by jurassic_oyaji | 2017-06-27 08:45 | Comments(0)