おやぢの部屋2
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エルガー特集
 前回の「禁断」にチラシのをことを書いたら、翌日にはその現物のゲラが届いてしまいましたよ。もちろん、それはいつも通りのスケジュールに従って作業を進めていただけのことで、単にそれに沿って私がそろそろだな、と思っていたにすぎません。いやあ、今回も素晴らしいチラシが出来上がってきましたね。すぐにでもネットにアップして皆さんに見ていただきたいところですが、まだ決定稿ではないので、チラシを丸ごと公開することはできません。ただ、そのアイコンのような物だけを抽出して、元のチラシとは似て非なる出来そこないのカバーを作って公式Facebookには使ってみましたから、雰囲気だけは味わえるはずです。
 私の本来の仕事は、そのゲラを見て校正を行うことです。ほぼ完ぺきな仕上がりだったのでそんなに直すようなところはなかったのですが、細かい英語表記などは少し手直しが入る余地はあったでしょうか。その他、気づいたことを送って、それで今回は終わりだな、と思っていたら、何度か見直しているうちにちょっと違和感があるところが見つかりました。今回はチェロ協奏曲を演奏するので、そのソリストの紹介も裏面に載っていますが、その表記で日本語の「チェロ独奏」の下に英語で「Solist」とありました。別に独奏者のことは英語では「ソリスト」といいますから、そういうスペルなのでしょうね。何の問題もないように思えるのですが、何か引っかかります。たしか、英語では「Soloist」という、やはり「ソリスト」を意味する単語があったはずですよね。「Solist」と「Soloist」の違いって、なんなんでしょう?
 そこで、英和辞典を開いてみると、なんと、「Solist」という単語は載っていないんですよ。びっくりしましたね。これって、英語じゃなかったんですね。「Soloist」はちゃんとあって、そこには「ソリスト」という和訳が書いてありました。いやあ、ショックです。生まれてこの方、ずっと「Solist」は英語だと思って生きてきたというのに。いや、正確には「Solist」も「Soloist」も両方英語だと思っていましたね。ですから、CDのクレジットを書き出すときでも、きちんとしたものでは「Soloist」を使っていたような気がします。
 ただ、それを日本語で「ソロイスト」なんて口に出してしゃべる人には、それこそ生まれてこの方、面と向かって出会ったことなんてありませんよ。たまに、それこそ後藤美代子さんのような気取ったアナウンサーがそう言っていて、何かっこつけてんだ、と思ったりしたようなことぐらいはあったかもしれません。そう、「ソリスト」はもはや「日本語」として確固たる地位を確立しているのですよ。
 ただ、英語では「Soloist」ですが、ドイツ語やイタリア語やフランス語ではなぜか「Solist」になっています。このあたりが、おそらく日本語としての「ソリスト」の由来だったのでしょう。ドイツ語だと複数形は「Solisten」ですが、もうこれは「なんとかゾリステン」という名前が石を投げればぶつかるほどたくさんありますからね。あ、でも、複数形だったら英語でも「なんとかソロイスツ」というのは最近はよく見かけますね。
 ただ、私の楽器「フルート」は英語読みですね。こればっかりは「フラウト」(イタリア語)、「フレーテ」(ドイツ語)、「フリュート」(フランス語)などという人は、今ではまず見当たりません。「今では」というのは、過去には吉田なんとかさんがことあるごとに「フリュート」と言っていたようですが、その方がお亡くなりになってしまってからは、その「伝統」も失われているからです。
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by jurassic_oyaji | 2017-07-14 22:48 | 禁断 | Comments(0)