おやぢの部屋2
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コンサートは2時間半
 エルガーの作品ばっかりを演奏するというニューフィルの定期演奏会が終わりました。まさか自分の手でエルガーを演奏するなんて思ってもみませんでしたが、確かにとても美しい曲であることが分かりました。しかし、なんとも演奏者としては戸惑いも感じられるような作品ではありました。なにしろ、本番の日になっても、まだ落とし穴がいっぱい残っているのですからね。いや、音は全然難しくないのに、なぜか突然自分の居場所が分からなくなってしまう、という、とても恐ろしい曲だということが、練習を重ねるにつれて分かってくるのですから、嫌になります。これを完全に克服するためには、もうあと何回かの納得のいく指揮者練習が欲しかったと思っています。なにしろ橘さんは忙しい方ですから、普通に6時間の練習を2日連続、ということがほとんどできなかったので、お互い何か踏み込んでいけないところが残ってしまったのでしょうね。もちろん、それをカバーできるほどの自主練習が出来れば問題はないのでしょうがね。
 今日の本番は、9時50分からゲネプロが始まるという予定なので、もう9時過ぎには次々と萩ホールにメンバーが集まってきましたが、会場は9時半にならないと使えないというので、しばらく外で待機です。結局9時20分には開けてもらえたので、さっそく音出しをしたかったのですが、まず私は録音の準備をしなければいけません。いつものようにD-100を持ち込んで、吊りマイクから録音させてもらうんですよね。ハイレゾで。
 ところが、ホールのスタッフにそのことをお願いすると、何も聞いていないというのですね。どうやら、団長の連絡ミスのようでした。その場ですぐケーブルを手配して接続してくれたのですが、レコーダーでモニターしても信号が来ていません。スタッフがあちこちいじって、やっとつながるようになりましたよ。そんなところで時間を食ってしまったので、そのままステージに荷物を持っていったままスタンバイ、ギリギリ練習開始に間に合いました。
 後半は降り番だったので、そのリハーサルの録音をモニターしながら、席取りです。このホールには、県民会館のようなまとまってお弁当を食べられる場所がないので(以前はあったのに、そこは今はカフェになってしまいました)、きのうから目を付けていた格好の場所を押さえておこうと思ったんですね。そこは誰でも座れる場所のようで、それこそニューフィルを聴きに早めにやってきたお客さんなんかも座っていたりしますが、なんとか4人分は獲得できたので、そこに陣取って録音を聴いたり、ちょっと外に行って写真を撮ったりしていました。
 やがてリハーサルも終わり、フルートパートはしっかりそこでお弁当を食べられましたが、他のパートの人たちはなんだか食べるところを探してウロウロしていたようでしたね。見事に私の予想が当たったようです。今頃探しても、もう遅いんですよ。
 お弁当を食べ終わる頃には、もう会場の前には列が出来ていました。開場間際に見に行ったら、
コンサートは2時間半_c0039487_15115169.jpg
 長蛇の列でしたね。
 そろそろ開演の準備をしなければいけないので、レコーダーを元に戻してセットしてみると、電池が少なくなっています。そういえば、モニターの時には別の少なくなっていた電池に替えてあったのでした。ですから、元の電池に戻せばいいのですが、なぜか同じ種類のものがもう1セットありました。それに変えたら、相変わらず電池はなくなる手前、もう一つのでやっと満タンになってました。こんなことをやっていたので、あわてて着替えをしたらもう開演時間になっていましたよ。
 レコーダーの方は、まだ問題がありました。前半は大丈夫なのですが、後半は確実に1時間を超えてしまうので、ハイレゾで録音しているとファイルが途中で切れてしまうんですよ。音自体は途切れないのですが、そこをつなぐには、前のファイルを一旦分割して小さくしてから連結しないといけないんですよね。それが面倒で。
 ステージに出てみると、ホールの中は、1階席とバルコニーはほぼ満席でしたね。2階席はパラパラだったので、ちょっと1000人は無理かな、と思いましたが、結果は813人、前回ここで橘さんが「オケコン」をやった時は705人でしたから、これは「快挙」と呼べるのではないでしょうか。
 そして、奇跡は起こりました。出来上がった後半のファイルは、確かに2つになっていました。88分ほどかかったので、1時間のところで分割されていたんですね。しかし、その分割点は正確に第3楽章と第4楽章の間でした。つまり、何も手を加えなくても、理想的な場所で区切られていたのですよ。これは、最初に行った橘さんのトークが、絶妙の長さだったから。長すぎても短すぎても、このポイントで区切ることはできなかったのです。つまり、ホールで用意していたCDレコーダーでは、80分以上は録音できないので、これはまさにバックアップとしても役に立っていたのでした。その場で、そのままHさんに持って行ってもらいましたよ。
by jurassic_oyaji | 2017-10-15 23:49 | 禁断 | Comments(0)