おやぢの部屋2
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The Book of Bunny Suicides
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 1週間ほど前、駅前のロフトの中にある「ジュンク堂」に行ってみました。この店にはエスカレーターのすぐ前にちょっとしたディスプレイのスペースがあって、そこにお薦めの本などが展示してあるのですが、その中にあったのが、このちょっと見可愛らしい本です。これは英語版なのですが、その横には日本語版もありました。日本語のタイトルが「自殺うさぎの本」、ちょっとどぎつい訳ですね。
 オリジナルのタイトルは「The Book of Bunny Suicides」、赤い表紙の第1巻が最初にイギリスで発行されたのが2003年のこと、これは2004年にアメリカで発行されたペーパーバックス版です。そして、2005年の12月に青山出版社から日本語版が発行されました。緑の表紙が第2巻「Return of the Bunny Suicides」、何だか映画のタイトルみたいですね。これは2004年のハードカバーが2005年にペーパーバックスになったもの、日本語版はまだ出てはいません。
 第1巻の表紙にあるトースターの中に述べられているように、これは、「ただ、もうこれ以上は生きてはいたくないウサギ」を描いた絵本、というか、一コママンガ(中には多くのコマを用いたものもありますが)です。まるでディック・ブルーナの「ミッフィー」のように可愛らしいウサギたちは、どのコマでも何とかして死のうとしています。しかし、その方法がどれも非常にユニーク、とてつもない手間をかけたり、あり得ないような設定を考えたり、ですから、これはあくまでも「そんなバカなことまで」と思わせられるような究極のブラックユーモアなのです。もちろん、私はこういうものは大好きですからどのウサギもその「死に方」の面白さにとことん笑うことが出来ますし、それが著者アンディ・ライリーの目指したものであることは明らかです。しかし、こういうものを理解できないという人がいるのもまた事実、そういう人は読まなければ(見なければ)いいのではないかと思うのですが、なぜかくそ真面目に怒り出す人がいるから、やっかいですね。
 この本、イギリスではかなりのベストセラーになったということです。日本ではどの程度売れるのか、興味があるところですが、別の大きな書店を覗いてみたところ、どこでもこの本を見つけることは出来ませんでした。やはり、日本人にはハードルが高い「ギャグ」なのかも知れませんね。
 公式サイトの中に、「抜粋」ということで幾つかの「自殺」が公開されています。それを見て頂ければその面白さは(もちろん、面白いと思える人だけですが)少しは伝わるはずです。例えば14番目の、失恋したばかりの女性のすぐ横で、純愛もののビデオを見ようとしているウサギなんて、なかなかのものでしょう? 一番最初にある花のようなものにかじられているウサギはちょっと分かりづらいかも知れません。しかし、これは実際に第2巻を買ってみると、一番最後に「エピローグ」と言うことで、結末がちゃんとあります。第1巻の方はもっと手が込んでいて、画面は一面真っ黒、キャプションが「皆既日食の時に『ノミ』でジャグリングをしている2匹のウサギ」とあります。これも「エピローグ」では、日食が終わったあとで体中にノミをさされて倒れているウサギが見れる、という仕掛けです。
 私が一番ウケたのは、ここには公開されていない「長編」ものなのですが、ウサギが一生懸命パソコンの前でネット書店に注文を出しています。その本が766ページもあるハードカバーの「ハリー・ポッター」、注文し終わったウサギは、それからずっと入り口のドアの前に座り続けます。その本が配達されて、ドアにある郵便受けから落ちてきた時、その真下にいたウサギは・・・。ねっ、笑えるでしょう?
もう一つ、キューブリックの「Doctor Strangelove」のパロディも秀逸です。最後のシーン、パイロットが馬乗りになっている、誤発射した核ミサイルの中には、i-Podに聴き入るウサギが。これなどは映画を見ていないと分からないネタ、その他にもかなりきわどい「考えオチ」が満載、なかなか深いものがありますよ。
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by jurassic_oyaji | 2006-06-26 20:59 | 禁断 | Comments(0)