おやぢの部屋2
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O Crux
 とても良いお天気の日曜日でしたが、私は1日中暗い屋内にいました。朝の11時から夜の6時半まで、ずっと座り詰めで合唱を聴くというものすごい事をやっていたのです。はっきり言って疲れましたが、しかし、かなり楽しい体験でしたよ。
 今、合唱のコンクールが全国で行われていますが、その東北予選が今年は宮城県の番、名取の文化会館で開催されているのです。おとといから始まって今日が3日目、大学、職場、一般の部門が行われます。宮城県予選ならともかく、東北予選ともなるとかなりのハイレベルの演奏が聴ける事は分かっていましたし、ちょっとした知り合いも出るということなので、いっそのこと全部聴いてしまおうと、朝早くから名取へと向かうのでした。ちょっと前に「大人のコンクール」に関しては否定的な事を書いたのですが、それはあくまで出る側の理論、聴く分には、これほど面白いものもありませんからね。
 途中少し寄り道をしたので、会場に着いた時には大学の部の最後の団体の演奏中でした。もちろん、ホールの入り口にはしっかり高校生のスタッフが控えていて、中に入ることは出来ないようになっています。なにしろ沢山の参加団体ですから、前の団体が退場するのと同時に次の団体が入場するという段取り、その間に、ロビーで待っているお客さんは中に入ることになります。ですから、演奏の合間にトイレに行くことなどは不可能、もし、どうしても行かなければならないような事態になったときには、1つの団体の演奏を聴くことをあきらめなければならないという、過密なスケジュールが組まれているのです。
 ホールの中は、あまりお客さんは入っていません。というか、厳密な意味での私のような「お客さん」は殆どいなくて、出演者とかその縁者が大部分、何ともったいないことでしょう。たった1000円の入場料で、これだけ充実した演奏が聴けるというのに。そうなのです。まあ、中にはどうして県予選を通過できたのかとても理解できないという不思議な団体もあるにはありましたが、おおむね県代表にふさわしいとても素晴らしい演奏を披露してくれていたのですからね。コンクールの常で、出場者は「課題曲」と「自由曲」を歌わなければなりません。その課題曲というのが、男声、女声、混声とも、それぞれすでにある曲から4曲ずつ指定されていて、その中から1曲を選ぶようになっています。そして、自由曲はもちろん自由、持ち時間を精一杯使って、2曲演奏するところもありました。その選曲というのが、最近の傾向なのでしょうか、まさに新鮮な曲のオンパレードなのですよ。私も珍しい作曲家のCDを良く買ってきて、そのレビューを書いたりしていますが、そんな、CDで聴いたことはあっても生ではまだ聴けていなかったものが、どんどんここでは演奏されていたのですから、嬉しくなってしまいました。マンテュヤルヴィ、ウィテカー、ニューステットといった、合唱ファン以外にはほとんど知られていない人たちの作品ですね。
 予想通り、演奏のレベルも大変高いものでした。特に若いメンバーの多い団体など、全員暗譜して曲を本当に自分たちのものにしている人たちのものは、とても密度の濃いものを感じることが出来ました。しかし、かつてはコンクールに毎回優勝していたような有名な団体が、ここで聴くとかなりくたびれた演奏をしているのにも気づかされます。こういうものを目にすると、末廣さんではありませんが、ある程度の成果を挙げたのであれば、もはやコンクールは「引退」するというのが、本来のあるべき姿なのでは、などと感じてしまいます。もっと生き生きとした団体が、それこそコンクールをきっかけにさらにレベルの高いものへ育っていける場を提供するのが、本当の「大人」なのではないのか、とも思うのですが、どうでしょう。
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by jurassic_oyaji | 2006-10-01 22:17 | 禁断 | Comments(0)