おやぢの部屋2
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Breitkopf Urtext - ed. by Peter Hauschild
 Sオケのベル・アップ(弦楽器もそう言うのかな?)、かっこよかったですね。原作の構図をそのまま実写でやってくれたものですから、感動してしまいましたよ。いや、実際に音が付いている中であれをやられてはほとんどツボにはまりきり、危うく涙が出そうになってしまうほどでした。演奏者とお客さんが一体となって、「このまま演奏が終わってしまうのがもったいない」と思わせられるような、一生に何回あるかどうかという演奏を実際に体験しているような「雰囲気」、まさかテレビドラマで作り上げることが出来るとは。マジで、こんな演奏会に出会ってみたい、そして、こんな演奏をしてみたいと思ってしまいましたよ。
 先々週から悩み続けていたパパゲーノのアリア、今回は登場しませんでしたが、どうやら使われていた音源が特定できたようです。あれからさらにモダン楽器に絞っていくつかまだ持っていなかった音源を入手して聴いてみたところ、グロッケンを使っていてテンポがほぼ同じものがやっと見付かったのです。それは、1972年録音、サヴァリッシュ指揮のバイエルン州立歌劇場の演奏、パパゲーノを歌っているのはワルター・ベリーです。やはり、この頃グロッケン(バチで叩くもの)とチェレスタを併用して演奏するというやり方はかなり一般的だったようで、同じくミュンヘンで1981年に録音されたハイティンク盤も、前はグロッケンシュピールだけだと思っていたのですが注意深く聞いてみるとチェレスタと一緒に弾いていることが分かりました。サヴァリッシュの場合は、第1幕のフィナーレにやはりグロッケンシュピールが出てくるところでは、なんと右手のメロディがチェレスタで、左手の和音をグロッケンということをやっているので、はっきり分かります。たかがグロッケンでこれだけマニアックに聞き比べをやることになったのも、「のだめ」のお陰、サイトの方のコンテンツも、さらに精度の高いものに仕上げることが出来ましたよ。
 しかし、このサヴァリッシュの録音、ドラマのBGMに限りなく近いのですが、テンポがごくわずか遅くなっていますし、先週楽譜で示した部分もちょっと違っています。ところが、この歌の2番(歌詞は同じ)では、まさにBGM通りの歌い方になっているではありませんか。しかし、BGMのあのイントロは1番のものです。そこで、試しにCDでの1番のイントロに2番の歌をつなげて時間を測ってみました。そうしたら、これがまさにぴったり、BGMと寸分違わないものだったのですよ。本当にそんなことをしたのかどうかは分かりませんが、現象的にはこうやって出来たものが、ドラマからは流れてきているのです。うーむ、深い!
 もう一つ、気になっているのはベートーヴェンの指揮者用スコア。お気づきでしょうが、「7番」で千秋が自分で持っていたのは小豆色の表紙のベーレンライター版でした。しかし、ミルヒから指揮者を受け継いだときに、一緒にスコアも譲り受けた形になったのですが、それが青い表紙のブライトコプフ版なのです。しかも、今日の映像でそれは「2277」という、「旧版」であることが分かります。実は、ブライトコプフでも最新の原典版は出版されていて、ペーター・ハウシルトの校訂によるものが「5237」という番号で簡単に手に入るようになっています。なぜ、ミルヒはあえて「旧版」を選んだのか、そして、1度はベーレンライター版を使っていた千秋がなぜそれをすんなり受け入れたのか、それは謎です。というのも、ミルヒが自分がAオケで指揮をするために用意していて、大河内くんに託した「第9」のスコアは、紛れもないベーレンライター版だったのですからね。
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by jurassic_oyaji | 2006-11-06 23:17 | 禁断 | Comments(0)