おやぢの部屋2
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BEETHOVEN/Symphonie Nr.3 Es-Dur
 アニメ版の「のだめ」は、毎週火曜日の深夜に放送されていますから、もちろんリアルタイムで見ることはありません。録画しておいてあとで見る、というのが、いつものパターン、最初に見た時にその限界を見せつけられてしまいましたから、例えば放送日の次の日にあせって見る、ということはまずありません。ということで、きのうになってやっと2回分のアニメを見ることになりました。
 これを見るぐらいなら、原作を読んだ方がまだイメージがわくだろう、という作られ方は健在でした。その上に、この国のアニメにしっかりつきまとっているある種の「お約束」がもろに見えてくるようになると、他に見るものがいっぱいあるのにこんなものに関わっているのがとてつもなく無駄なことのように思えてきます。
 そんな無意味な時間のようだったものが、ある一つのカットから俄然自発的な興味が出てくるのですから、面白いものです。原作同様、やはり、このアニメにも、突っ込みどころ満載のとびきりのお楽しみがありました。それはこのカット、シュトレーゼマンがSオケの指揮者を降りてしまうので、代わりに千秋に振ってくれと渡されたスコアの映像です。
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 この場面、原作ではこんなにアップにはなっていなかったのと、それほど考えていないいい加減な表紙だったので、別になんの問題もありませんでした。しかし、アニメの担当者は、しっかりここに「スコア」らしい設定を書き込んでくれていました。しかし、いかに丁寧に書き込んだところでこんなに間違いが多くてはなんにもなりません。お分かりですか。このシンフォニーのドイツ語のタイトルで、日本語の「変ホ長調」に対応する部分が「Es-ur」となっていますね。もちろんこれは「Es-Dur」の間違い、「D」が抜けてしまってます。もっとすごいのは、上の方に書いてある「Piano Library」という文字です。ピアノで弾くための曲集などに、よくこういうタイトルが付いているものですが、ここで千秋が指揮棒と共に渡されたのはピアノの楽譜であるはずは決してありません。もう少し先にはこの楽譜の中を開いて見せてくれるところも登場しますが、もちろんこれは指揮者用のフルスコアなのですよ。なんとか「楽譜」らしい体裁の表紙にしようと思って、その辺にあったピアノ用の楽譜のデザインをそのまま転生してしまったのでしょうね。そのアニメーターの方は、英語を読む能力がなかったのか、読めたとしてもそれが音楽的にどんな意味を持っているのかを理解できなかったのでしょう。まあ、それはテキストを模様ととらえる視覚人間の感性なのかもしれませんが。
 実は、楽譜に対する無知さ加減は、もっと前に見た回ですでに分かっていました。例の「ベト7」を指揮した時にその指揮者用のスコアが出てきたのですが、それがベーレンライター版だというところまでは良かったのですが、それが大判であるにも関わらず、デザインや色は小さいポケットスコアのものだったのです。ドラマ版の時には、しっかり小豆色の大判のスコアを使っていましたよね。アニメではそこまでの考証はされてはいないのでしょう。
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by jurassic_oyaji | 2007-05-17 20:16 | 禁断 | Comments(0)