おやぢの部屋2
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Sendai International Music Competition
 仙台を舞台に繰り広げられた世界的な音楽コンクール「仙台国際音楽コンクール」(まんまですね)が、きのう終了しました。チケットを買う時点で予定が立たなかったので、ヴァイオリン部門ではセミファイナルに1日だけ行っただけで、他の人は聴いていませんでしたから、全体の印象はあまりよく分かりませんでした。その1日の演奏だけで、ずいぶん高いレベルなんだなあ、と思ってしまったのです。しかし、ピアノ部門は、ファイナルとガラ・コンサートという、3日分のチケットをゲットしてあったので、最後のクライマックスを心ゆくまで味わうこと出来ました。
 ファイナルは、なぜか2日とも同じ席、通路のすぐ後の下手側ですから、ピアニストの手元はよく見えますし、足元もよく見えます。しかし、普段この場所ではまず聴くことはないので、音としてはちょっといつもとバランスが違うので少し戸惑ってしまいます。何よりも、ピアノの音がとても不思議に聞こえて来ます。演奏者の弾き方がもろに現れてくるというのか、ある人は残響が変な風に元の音と混じって、まるで二重奏のように聞こえたり、ある人はちょっとオーケストラが大きな音を出すところでは弾き始めが全く聞こえなかったりと、さまざまです。審査員席はかなり後の真ん中辺ですから、そのあたりはクリアできていたのでしょうか。いずれにしても、このホールは演奏者にとっても聴衆にとっても、問題の多いところであることは、改めて認識させられました。
 ファイナル1日目はショパンの1番、ベートーヴェンの4番、ブラームスの1番という、コンサートとしてはバラエティに富んだものでした。ショパンを弾いた男の人は、とてもきれいな音が印象的でした。見ていると、左のペダルをとても上手に使っているようです。最近では、このペダルはフォルテシモでも使っている人が多いように思われます。特に、ここのホールのような変な響きの所では効果が発揮できるのでは。ただ、この人はミスタッチが多くて、3楽章などは派手に間違えていましたね。
 ベートーヴェンになると、ピアノの音がガラリと変わってしまいました。とても刺激的な、主張が込められた音、音楽もかなりドラマティックでした。しかし、ドラマティックという点では最後のブラームスの人には圧倒されました。オーケストラがかなり危なげな分、彼女の迫力は際立っていたようです。
 2日目は、チャイコフスキーの1番に、ベートーヴェンの4番が2曲続くというちょっと辛いプログラム、同じ曲を弾くのは、演奏者にとってもプレッシャーがあるでしょうね。チャイコフスキーは始まりからオーケストラとソリストの方向性が何かかみ合っていません。コンクールなのですから、もう少し指揮者(パスカル・ヴェロ)に歩み寄る姿勢があればな、と思ってしまいます。
 ベートーヴェンの一人目は、音はとてもきれいなのですが音楽がなんか中途半端、テンポがなかなか決まらず、いかにも自信なさげです。そして、最後のベートーヴェンが、ご当地からのエントリー、最も注目されていた人でした。この人は、隅々まできちんと弾けてはいるのですが、音楽がさっぱり面白くありません。聴いていて楽しくなれる瞬間が殆どないのですよ。これまで聴いてきた人の中では、上位入賞するのはまず無理だな、と思いました。
 しかし、審査員が下した評価は、私の予想とはかなり違ったものでした。まあ、コンクールというのはそういうものなのでしょう。この結果が呼び水となって、当夜仙台市長が確約したように、新しい音楽専用ホールが生まれることにでもなれば、何も言うことはありません。津田さん、おめでとうございました。
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ガラ・コンサートのエンディング。ピアノのそばから1位、2位、3位の入賞者、仙台市長、指揮者。
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by jurassic_oyaji | 2007-06-25 23:30 | 禁断 | Comments(0)