おやぢの部屋2
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Off Course
 たびたびお伝えしている、私が出た大学の「100周年」、きのうがその最大のイベントと言える「記念式典」の日でした。会場は川内にある国際センター、世界的な学会や国際会議などがよく開催されるVIPの集まるスポットです。そんな場所に私のような下々のものが立ち入ることなど、本当は出来ないのですが、この日は堂々と正面玄関からタクシーで乗り付けます。そう、私達は、その前の日に世界初演を行ったこの「100周年」のための新しい曲を、その式典の最後に歌うべく、この晴れがましい場所に集結したのです。
 この式典は、なんせ100年に1度のイベントですから、主催者としては力が入っていたことでしょう。進行に手落ちがあってはいけませんから、そういうことにかけては専門、数多くのイベントを手がけている業者に協力を仰ぐことに余念がありません。音声、映像とも、経験を積んだ業者ならではの最新の機材を駆使して、最高のものをお届けしようとする意気込みが、伝わってはきませんか?
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 国内のみならず、外国からもこの式典のために数多くの重要人物が参加しています。そんな人たちを前にしての演奏ですから、落ち度は許されません。出入り1つにしても、入念なリハーサルが用意されていました。それを仕切っていたのが、この人物です。
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 ○×(まるばつ)エンタープライズとかいう、そのイベント会社の、ディレクターか何かなんでしょうね。まるでテレビの世界から抜け出してきたような、口ひげを生やし、髪をオールバックに決めたこの男は、業界用語を駆使して、その場にいた全ての人たちを、自分の意のままに操ろうとしていました。この男にとって誤算だったのは、ここに集まっている人たちは、決してその様な「業界」には馴染むことのない、ごく普通の市民だったということです。彼が流暢な口調で、まるで自己暗示にかかっているように「スマートな」言葉を発しても、それがそこにいる人たちに伝わることは、決してなかったのです。私達合唱団員が一様に抱いたのは、「この男、一体なにを言ってるんだ?」という、疑惑の念です。しかし、自分の発する言葉にすっかり酔いきっているこの男には、そんな思いなど伝わるはずもありません。ほとんどその男の言うことは無視して、今まで何度もトレーニングを行ったことを実行した結果、場面転換として用意された場つなぎの映像の尺「8分」に十分収まる、「6分」で、私達は見事に「式典」のステージを「コンサート」のステージに作り替えてしまったのです。
 リハーサルが終わって、長い長い時間、私達は控室で待機させられました。あれ程周到な準備をしていたにもかかわらず、式典の開始が30分も遅れてしまったというのです。いちどきに殺到した来賓を、受付がさばききれなかったのだと。実は、その受け付け、始まる前にちょっと目にしていたのですが、ちょっとこれでは混乱は避けられないと、感じていました。この配置ではとても大人数には対応できないことは、長年同じような受付を経験してきたものには、即座に分かってしまいます。この辺の段取りを仕切ったのも、もしかしたら「まるばつ」エンタープライズだったのかもしれませんね。
 式典も最後に近づいたので、ステージ裏に移動です。ここには楽屋があるのですが、そこにはその日に「表彰」を受ける各分野の「功労者」の「文化・芸術」部門での受賞者、小田和正の部屋がありました。もしかしたら本人がここに帰ってくるのではないかとカメラを用意していたのですが、結局撮れたのはこの名札だけでしたが。
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 私達の出番は、「祝典曲」のあと、「青葉もゆる」で締めくくられました。しかし、そのあとで「まるばつ」が用意した段取りの、ダサいこと。ステージも客席も真っ暗にして、ビートのきいた音楽が聞こえてきたかと思うと、そこにはまるで場末のキャバレーのような下品な照明が舞っていたのでした。このイベント屋さんは、絶対なにか勘違いをしています。少なくとも私には、これが世界の叡智を集めた大学の100周年を祝う式典の最後を飾るのにふさわしいものであるとは、全く思えませんでしたよ。100年後にはこんな失態を演じないように、今回のことを教訓として生かして欲しいものだと、真面目に考えてしまった自分が笑えます。
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by jurassic_oyaji | 2007-08-28 22:31 | 禁断 | Comments(0)