おやぢの部屋2
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ヨハネ受難曲
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 オーケストラが付くような大規模な合唱曲には縁がなかったはずなのに、なぜかバッハの「ヨハネ受難曲」だけは、昔歌ったことがありました。とは言ってもその頃(いつ頃?)のことですから、全曲ではなくハイライト、それでも半分以上は演奏したでしょうか。ですから、この曲だけは聴いている時にも合唱のパートが口をついて出てくる、などと言うことがあったりします。
 この間、久しぶりにアマチュア合唱団のコンサートで全曲の演奏を聴きました。それは、最近よくCDで聴かれるような「新しい」スタイルのものではなく、かなり懐かしい、言ってみれば「伝統的」な演奏でした。ただ、それよりも、始まる前に行われた、川端さんというバッハ関係の書籍なども上梓しておられる方の「プレトーク」が、なかなか興味深いものでした。そこでは、この作品のさまざまな「稿」に関することが語られていたのですよ。「ヨハネ」には多くの「稿」が残っており、それぞれがどういう関係にあるのか、程度のことは知っていましたが、これほどきちんとした話は初めて聞いたような気がしました。さらに、そのような多くの稿を作るようになった要因なども、今までは知ることの出来ないことでした。
 そういうことは、もしかしたらすでにサイトで得られる情報だったのか、と調べてみたのですが、どこを見ても通り一遍のことしか書かれてはいません。もちろん、そういうサイトの常で、間違った情報を堂々と載せているところは数知れません。そうなれば、これは私が自分で作れば、初めての完璧な情報となるのではないか、という大それたことを考えてしまうのが、よくない癖です。まず、最も基本的な資料である「新バッハ全集」の楽譜から入手に取りかかります。先ほどの川端さんの話でも、この「新バッハ全集」の位置づけがイマイチ把握出来なかったものですから。そもそも、今の演奏家が使っている楽譜はどれなのか、といった基本的なことさえ、まだ分かっていませんでしたし。
 調べていくうちに、「第4稿」の楽譜が、ポケット・スコアの形で簡単に手に入ることが分かりましたので、これもすぐ取り寄せます。届いたスコアを見てみると、なんと、一番最初のページに、私が知りたかったことが全て一覧表になっているではありませんか。もちろんドイツ語ですから、これをよく分かる日本語に解釈するのが最初の仕事です。そして、今まで全く分からなかったのですが、「新バッハ全集」というのは、編者が今まであった稿を組み合わせて作った折衷案だったのですね。つまり、1曲目から10曲目までは、第3稿と第4稿の間にバッハが新たに作ったけれど、演奏することはなかったスコアから取られているのですね。
 そうなってくると、この楽譜が出来た1974年以前には、どんな楽譜を使っていたのか、という疑問が湧いてきます。それも、その「旧バッハ全集」がDOVERで簡単に手に入れられましたので見てみると、これは、その「未完のスコア」そのものだということが分かりました。
 そして、もう一品、きのう「おやぢ」で取り上げた「第1稿」のCDです。これからも、重要な情報を得ることが出来ました。
 これで完成です。さっきの一覧表を、見やすいように色分けして、そのあとにこれらの出版楽譜の情報を付け加え、晴れてこんなコンテンツが出来上がりました。これの姉妹ページであるCDのリストと合わせて、ご覧下さい。
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by jurassic_oyaji | 2008-07-14 21:45 | 禁断 | Comments(0)