おやぢの部屋2
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川内萩ホール3
 新しくできた音楽ホール「川内萩ホール」の「内覧会」というのが開かれたので、行ってきました。ネットなどでそういうものが開催されるというのは知っていましたのですが、なんの関係もない一般の人が行っても構わないのか、という不安はあったので、ちょっとためらっていたところに、今度の合唱団経由で案内がまわってきました。どうも、あまり参加者がいないようなのでたくさん来て欲しいような感じだったので、喜んで行ってみることにしましたよ。なにしろ、ホールの音響設計を担当した方が、自らその説明をして下さる、ということでしたから、それはぜひ聞いてみたいと思うじゃないですか。私はある意味、「ホールおたく」ですからね。それと、「デモンストレーション」として、ピアノやヴァイオリンの演奏もある、ということでしたから、このホールの客席での聞こえ方をチェックする又とないチャンスですし。
 基本的にマスコミや音楽業界へ向けての内覧会なので、しっかりプレス用の席が用意されています。
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 しかし、他のお客さんはやはりそんなには来ていませんでした。私は、2階席の一番前に座って、もっぱら音を聴くことに専念。見ると、2階席の真ん中あたりが招待席で、西澤元総長の名札なども貼ってありましたから、音響的にはこのあたりが自信のポイントなのかもしれませんね。
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 ステージには大きなスクリーンが用意されていました。床下に収納してあったものを、吊りカンでぶら下げているのですね。会議などにも使えるような装備なのでしょう。
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 音響設計を担当した鈴木先生のお話は、やはりもっとも面白いものでした。さっきのスクリーンに資料を写しだして説明をするのですが、一番ウケたのは「コリオラン序曲」のゲネラル・パウゼでの残響の様子を、Pyramixみたいな画像で「見せて」くれたことですね。そんな、かなり基本的なところからのホールの音響の話は、なかなか興味深いものでした。そして、実際のこのホールの改修の経過も、「前」と「後」の図面を重ねてはっきり分かるように示してくれていました。予想通り、横幅を狭くして、プロセニアムを取り払った、ということでしたね。このあたりの資料が、スクリーンだけではなく手元でも見られたらなお良かったのですが。
 そして、いよいよ「生」演奏が始まりました。最初はピアノ・ソロ。練習している時点で、伴奏のピアノの音がとても柔らかく聞こえていたので期待していた通り、それはとても柔らかいにもかかわらず芯のある輪郭のはっきりした音でした。残響が決して楽器の邪魔をせずに、豊かな響きを産むことのみに貢献しているという、最初にこのホールで感じた印象は、間違ったものではありませんでした。その響きの傾向は、どっしりと落ち着いた感じ、それは特に低音が豊かに響いているせいなのでしょう。オーケストラなどではどんなバランスなのか、早く聴いてみたい気がします。
 それと同時に、残響に邪魔されない分、演奏者の力量がストレートに聴衆に伝わってくる、という、ちょっとおっかない面も明らかになったのではないでしょうか。真に感動を引き起こすことの出来る演奏家なのかそうでないのかが瞬時にさらされてしまうこのホール、すごいものを作ってしまったものです。
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 前から気になっていたのが、ステージへの入り口の位置。今日の話では、以前は客席だったところまでステージを前に出したということですから、これは前にもってくることが出来なかったのですね。今日はソロでしたが、オーケストラで指揮者が出てくる時は、ちょっと間抜けな歩き方をしなければいけないかも。
 終わって外に出てみると、雑草がきれいに刈り取られていて素敵な空間が広がっていました。そういえば、運営担当の志賀野先生は、この広場を使って「日本のタングルウッド」を実現したい、というような壮大なヴィジョンを語っておられましたね。
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 建築設計についてのお話をされたのは、とても大学教授とは思えない、まるでビジネスマンのような小野田先生、その先生によるリサーチの結果、「他の大都市にあって仙台にはない」ものだった、1,000人以上収容出来る音楽ホールが、ついに完成しました。

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by jurassic_oyaji | 2008-10-04 20:58 | 禁断 | Comments(0)