おやぢの部屋2
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2017年 12月 01日 ( 1 )
「冬のスケッチ」というタイトルです
 さるテレビドラマを見ていたら、夫婦仲が良くない妻が、友人の妻たちに高校時代から付き合っていた自分の夫のことを語っていました。その時に、「彼はとても目立たない人でした。なにしろ、高校時代のブラスバンドではピッコロみたいな目立たない楽器でしたから」と言ってたんですよね。世の中では、ピッコロって、そんなに目立たない楽器だと思われているのかと、愕然としましたね。それとも、ブラスの中ではピッコロなんてそんなには目立たないのでしょうか。少なくとも、私が属しているオーケストラでは、ピッコロはもう目立ちまくってしょうがない楽器ですよ。音を間違えたりピッチが悪かったりしたら、もう恥ずかしくてたまりません。ですから、そうならないために、必死で練習しなければいけないことになるんですよ。
 この間のニューフィルの練習では、「第9」と一緒に演奏する合唱曲の伴奏の初合わせでした。去年はすでに出版されていて他の団体が演奏した映像なんかもあったのですが、これは全くの新曲、このコンサートのために新たに編曲されたものですから、音源なんてあるはずがありません。そもそも、オーケストレーションが終わってスコアとパート譜が届いたのが、この練習の2週間ほど前でしたからね。
 ただ、音楽は冬にちなんだ有名な歌をメドレーにしたものですから、みんなで合わせればそれはきちんと分かってくるはずです。自分のパートだけを吹いてみても、聴きなれたイントロだったりしますからね。ただ、中には単純なバッキングだけで、それがどんなふうにメロディに絡むのか分からないようなのもありますけどね。なにしろ、パート譜は完璧に自分のパートしか書いてないとても素っ気ないものでしたから。普通は、何かしらガイドのようなものは書いてあるものなのですが。
 それと、ここでも私は持ち替えでピッコロを吹くようになっているのですが、どうやらそこはソロなのではないかと思われるパッセージがありました。ここだけはきちんとさらっておかないと、と思って吹き始めると、なんだか音が違うのではないかというところが見つかりました。「ドソミド/ドラファド/ドラ♭ミド」という変なコード進行なんですよ。なんてことない唱歌ですから、普通は「ドソミド/ドラファド/ドラ♭ファド」の方が絶対おさまりが良いですよね。「ドラ♭ミド」だと増和音ですから、そんなコードにはなかなかお目にはかかれませんよ。
 ですから、これは絶対に「ドラ♭ファド」だと信じて、しっかり練習をしておきます。でも、念のためきちんと確認は必要だろうと、合奏の前にスコアを見せてもらいましたよ。そうしたら、そこは確かにソロ、というか、グロッケンとのユニゾンでした。まるで、この間聴いたメシアンみたいなオーケストレーションですね。これは絶対に間違えられませんね。ところが、そのユニゾンは確かに「ドラ♭ミド」だったのですよ。どちらのパートも同じ音ですから間違いではありえません。まあ、なかなかしゃれた編曲なのだな、ということで納得です。
 そんな準備を経て、いよいよ最初の初見合奏が始まります。まあ、拍子もまともだし、きちんと数えてさえいれば変なことが起こるはずはありません。そこはニューフィルですから何事もなく曲は進みます。ただ、なにしろメドレーですから、曲の変わり目でテンポが大幅に変わるのには要注意でしょうね。それは、練習指揮者はきっちりと数えてくれていますから、任していれば大丈夫です。ところが、曲が「トロイカ」になると、フルートは2本で軽快なソリの鈴のリズムを刻みだします。それを吹き終わった時、一瞬テンポではなく、何拍子だったのか分からなくなってしまいました。歌が入る部分になったら、もうどこが頭なのかも全く分からなくなって、2人揃って見事に落ちてしまいましたよ。
 それでも、そんな落伍者はもはやかまってもらえるわけもなく、曲はどんどん進みます。次はさっきのピッコロ・ソロの出てくる「ペチカ」、その音型はペチカの燃える情景描写でしょうから、そんなに遅いはずはないと、四分音符4つを1拍と数えて吹き始めました。でも、全然周りとあっていないような気配、ついに指揮者は我慢できなくて停めてしまいましたよ。
 そもそも、落ちたところからは完全に数えられてませんでしたし、そのピッコロは本当はその半分の早さで吹くべきものでした。まあ、最初の合わせなんてこんなものですよ。来週本番の指揮者が来るときには、完璧に吹いてやりましょう。
 そんな、ピッコロのミス一つで合奏が止まってしまうほど、この楽器は目立っているんですからねっ。
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by jurassic_oyaji | 2017-12-01 22:17 | 禁断 | Comments(0)